森晶麿
朝日新聞出版
2018年2月発行
森さん、前回はこちら
今回のお話は・・
ある女性のお話
とにかく運が悪いというか、不幸なことばかり引き寄せるような・・
はい、いつもの、今まで私が読んできた森さんとはちょっと違う雰囲気の語り口で・・全然違う人の小説を読んでいるような感覚でした。
内容は・・高校時代の友人、麻衣亜が失踪し・・
同級生だった菜摘が恋人の丘咲の助けも借りて探すお話。
目撃者の話も挿入されるし・・
元々のきっかけは麻衣亜の夫のツイートを見つけたところから。
麻衣亜、菜摘、丘咲は高校の同級生で・・
いつも菜摘が麻衣亜の面倒を見ているような状況でした。
今、菜摘と丘咲は2人ともジャーナリスト。フリーです。
菜摘はテレビにも呼ばれたりしていて・・
フェミニズム? 丘咲のスタンスはまた全く別で。
2人は結婚を考えてはいるけれど、してはいません。
菜摘は麻衣亜がいなくなったことを知り、探し始めるのですが・・
状況を知るにつれ、ますます不安になっていきます。
麻衣亜は正社員になる話があったのに子供が保育所に入れず・・
退職してしまい・・家も出て息子と2人、車で失踪。
それを目撃した人、追いかける人
社会問題やらSNSやら、いろんな背景が詰め込まれていて。
女性の立場、強い女性と弱い女性?
麻衣亜の過酷なまでの過去から現在まで
最後の最後で題名の意味がわかるのですが・・
スッキリしたとは言い難い
森さん、こんな小説も書くんだ・・
と言うのが一番の感想でした。