トミカの有名な絶版モデル、バモスホンダの最初期のバージョンとなります。このモデルは1972年のトミカ拡張期に登場、当時としても奇抜な軽トラックとして実車も話題となり、モデル映えする為か早々に製品化されたものだと思います。

もっとも、実車は時代を先取りし過ぎた感があり、生産販売台数は多く無かったのですが、トミカは実車の生産終了後も長年売られ、また特撮ヒーロー番組にも使われていた為か、子ども達にも人気がありました。

プロトタイプはバモスホンダ4、つまり4座席の屋根のみの幌仕様で、モデルとしても非常に良く出来ています。ボディカラーも実車のカタログカラーの一つで、実感的に仕上がっており、トミカのトラックモデルの中でも、秀作と思う1台です。

レギュラーモデルとしては、ホイール等の細かな変更はあったものの、見た目は変わらないままで終始しました。しかし絶版後も特販モデルとして度々登場し、遂にはリミテッド化も成される迄になった、大出世モデルとも言えます。

この個体は、私が小学1年生の1973年から所有して来たワンオーナー品で、既に半世紀以上前に手にした、当コレクション生え抜きの1台です。箱に痛みがあるのですが本体は結構きれいで、奇跡の状態を保っています。実は2度の引っ越しや実家の建て替えのどさくさで、何台かのミニカーが行方不明になっていたのですか、このバモスホンダもその1台で、20年と少し前の最後の引っ越しの時、実家の物置から出て来た物です。従ってこの状態は20年前のままと言う事になります。

今後もこの状態をキープしながら、末永く温存して行きたいと思います。

1972年9月発売 発売当時価格 180円






トミカ30周年復刻モデルには、スバル360も一員に加わり、その存在感をアピールしていました。
2001年発売の第3弾のラインナップに登場、長年親しまれたグリーンのカラーをモチーフに、少しニュアンスを変えたモデルに仕上がっています。

当時物の初期は、イエローのボディにレッドのルーフと言う、無理矢理レストレーションされた実車の様なカラーリングで、ちょっと頂けなかったのですが、程なくしてライトグリーンにアイボリーのカラーリングに変更、幾分マシなスタイルになりました。しかしながら実車のオリジナルに無いカラーリングで、実車を知るコレクターにはあまり評判が良くありませんでした。もっとも特注品や特販品には実車に近いカラーリングもありましたが、レギュラー品はグリーンの濃淡があったものの、最終までグリーンとアイボリーのカラーリングで通しました。

さてこの30周年復刻モデルですが、少し濃くなったグリーンにブラックのルーフのカラーリングで登場、ヘッドライトにも色入れがあり、またホイールは共通のホワイト印刷と、30周年オリジナル仕様と言えるでしょう。またグリーンのボディにブラックのルーフは新鮮です。これは実車について、知り合いの1台以外にあまり見掛けない、稀なカラーリングなのですが、もし箱絵に近く仕上げているのだとしたら、まぁ仕方ないかなとも思います。それよりも、金型の改修(変更?)が成される前の、オリジナル金型のモデルなので、日本製では無いものの、今となってはそれが重要と思います。

このモデルもリサイクルショップで、未だに安値で多く見られるので、ジャンク品を何台か手にしておいて、実車に近いカラーバリエーションを作る等の、改造ベースとして楽しむのも良いかと思います。

2001年2月発売 発売当時価格 180円(税別価格)







トミカ30周年復刻シリーズ第3弾から、今回はフェアレディ240ZGです。当時かなり人気のあったモデルなので、30周年復刻シリーズとして動員された事は、当然の成り行きだったと思います。

このモデルは発売当初、ライトブルーのボディカラーで発売されました。この復刻モデルはそれをイメージしたと思われますが、少々濃いブルーにアレンジされています。当時物にしても今回の復刻モデルにしても、このクルマにあまり似合っているとは言えず、後にマルーンに変更されたモデルの方が、このクルマのイメージに合致していると思います。

私はそのマルーンで復刻されるとばかり思っていました。販売期間も長く、トミカとしても長年馴染があったからで、また実車も240ZGはマルーンと言う認識があろうかと思います。ですからこの様なブルー系のカラーはピンと来ず、せっかくの鋭いZノーズも迫力半分に感じてしまうのです。

このモデルは、全幅を少々広い目にディフォルメされてモデル化している事で有名で、それにより240ZGのイメージを、トミカとして最大限に引き出して製品化されています。よってプロポーションは頗る良く、その為、余計にイメージカラーのマルーンで復刻して欲しかったと感じるのです。

とにかく良いモデルなので、この復刻モデルであっても是非とも手にしておきたい、トミカの長い歴史の中でも、別格の名作モデルと思います。

2001年2月発売 発売当時価格 180円(税別価格)






カーサーモデルはVWのプロモーションモデルを多数送り出していましたが、商用車のタイプ2もT1の時代からラインナップに加わっていました。

これらのモデルはプラスティック製で、持ち運びも容易なので、セールスマンが立体カタログの様に用いたり、また、現在のショールームで見られる、カラーサンプルモデルの様な役目をも、果たしていました。またモデル自体の販売もショールームでされていた様です。

流石にメーカー直のモデルだけあって、プロポーションは秀逸で、ディテールはあっさりとしていますが、極めて正確にスケールダウンされています。当時のVWタイプ2のモデルは、各パーツの配置は間違っていないのですが、特にフロントスタイルは何かバランスがおかしく、実車と何となく似ているモデルが多い中、このカーサーモデルは完璧に実車のフロントスタイルを再現しています。もちろん他の部分も完璧なのですが、フロントスタイルがトータルバランスに影響する事を示した好例と言えます。

この個体は20年程前に購入しましたが、とにかく秀逸な仕上がりに感心して、どうしても手にしたかったモデルだったので、入手した時は本当に嬉しかったと振り返ります。近年に復刻版が発売されましたが、この当時物の持つ魅力は、味のある箱のデザインを含めて、別格の価値があると思います。

次回はこのデリバン以上に欲しかった、マイクロバスのモデルをお送りしたいと思います。

1968年発売 発売当時価格 不明






京商の200系ハイエース、今回はダークグレーマイカメタリックのモデル、ようやくスーパーGLに近い仕様の登場です。このボディカラーはスーパーGLにしか設定が無い為、一応特定は出来ます。

しかしバンパーが前後共に、未だブラックの物が装着されており、この様な辺りは実車のリサーチが不十分だった事を物語っています。ボディカラー以外は前出のカラーバリエーションと変わらず、ドアハンドルのメッキや内装パーツも、スーパーGLとしてやっと活かされたと見て良いでしょう。

京商の200系ハイエースは、この後も次から次へとバリエーションを展開して行きましたが、それはもう、キリが無くなるぐらいの数となって来た為、当コレクションでは最小限のモデルのみを増備とする事になりました。

2007年8月発売 発売当時価格 2.500円(税別価格)