腱板損傷は、臨床で結構処方が出ます。
中でも、広範囲断裂に伴う偽性麻痺(pseudoparalysis)には、難渋することが多いです。
ちなみに、偽性麻痺の定義(Denard PJ:Am J Sports Med 2015)
・関節の柔らかさは問題なく(他動で全可動範囲可)
・自動の前方挙上が90°以下
腱板損傷の有病率は、年齢とともに上がり、80歳以上では、8割に達する。
60歳以上で20%に全層性断裂、40歳以上で35%に部分断裂があるという。
保存療法が功を奏した症例は、50%から90%と幅がある。
(研究の方法や、治療の内容・回数、評価ツールがバラバラ)
どのような方が、保存療法の予後が良いのか。
Collin PGらの報告では、45人(平均67歳)中、24人が前方挙上が160°以上改善した。
・腱板の前方に大きな損傷がある
・3つ以上の腱が損傷している
このどちらかを有する方は、成績不良であったとしている。(後方のみの損傷はかなり奏効)
また前年には、
慢性損傷100例の報告もしている。Goutallier分類3(筋の脂肪変性が半々)以上も含まれる。
・棘上筋損傷や、肩甲下筋の断裂で80%の患者に偽性麻痺
・棘上筋、棘下筋、肩甲下筋上部の損傷で45%の患者に偽性麻痺
・外旋の筋力低下は、棘下筋と小円筋に関係
・内旋の筋力低下は、肩甲下筋に関係
結論としては、肩甲下筋や棘上筋の全断裂、3つの腱板損傷の複合損傷は偽性麻痺となりやすい。
この報告では、治療の結果は報告していない。
次の文献は、Constant Murley score(CMS)と
著者のオリジナルのscoreで治療結果を評価してる
まずは、scoreの説明で、次回論文のまとめを
・CMSは、合計が100点のscoreで、主観的評価と客観的評価の両方で構成される。
高点数は、高機能を表している。
・痛み、日常生活動作、筋力、可動域の大項目がある。
痛み:15cmの直線(左端が痛み0で、右端が想像できる最も強い痛み)に、
直近24時間で一番強かった痛みを記す。
記した点から、痛みなしが15点、最も強いのが0点で評価
日常生活:小項目が4つある。
・睡眠の質:良好2点、たまに不良1点、毎晩不良0点
・仕事:15cmの線に、どれくらい仕事に支障あるか。
0-3cmが4点、3-6cmが3点、6-9cmが2点、9-1cmが1点、12-15cmが0点
・レクリエーション活動:仕事と同様に評価
・手の挙上:痛みなく、どこまで手をあげられるか。
腰までが0点、腰以上が2点、剣状突起以上が4点、首以上6点
頭の頂点まで8点、それ以上10点
可動域:立位で評価。自動運動。
屈曲;0-30°が0点、31-60°が2点、61-90°が4点、91-120°が6点
121-150°が8点、1510180°が10点
外転;屈曲と同様
外旋;できる動作の合計
・手が首の後ろで肘が前方で2点、
・手が首の後ろで肘が開く2点
・手が頭上で肘が前方で2点
・手が頭上で肘が開く2点
・フルでの挙上2点
内旋;手を後ろ身回して、
・太ももの横にしか行かない0点
・臀部までが2点
・仙骨までが4点
・腰までが6点
・肩甲骨の下角が8点
・肩甲骨の体部まで10点
筋力:肩甲骨面上の挙上90°位での等尺性筋力(挙上)
0-25点;1ポンド=1点
では、次回、論文中の治療内容・結果を
Collin PG, et al: Orthop Traumatol Surg Res.101(4suppl):S203-5.2015
Merolla G, et al:Muscles Ligaments Tendons J.30(1):12-19.2011
中でも、広範囲断裂に伴う偽性麻痺(pseudoparalysis)には、難渋することが多いです。
ちなみに、偽性麻痺の定義(Denard PJ:Am J Sports Med 2015)
・関節の柔らかさは問題なく(他動で全可動範囲可)
・自動の前方挙上が90°以下
腱板損傷の有病率は、年齢とともに上がり、80歳以上では、8割に達する。
60歳以上で20%に全層性断裂、40歳以上で35%に部分断裂があるという。
保存療法が功を奏した症例は、50%から90%と幅がある。
(研究の方法や、治療の内容・回数、評価ツールがバラバラ)
どのような方が、保存療法の予後が良いのか。
Collin PGらの報告では、45人(平均67歳)中、24人が前方挙上が160°以上改善した。
・腱板の前方に大きな損傷がある
・3つ以上の腱が損傷している
このどちらかを有する方は、成績不良であったとしている。(後方のみの損傷はかなり奏効)
また前年には、
慢性損傷100例の報告もしている。Goutallier分類3(筋の脂肪変性が半々)以上も含まれる。
・棘上筋損傷や、肩甲下筋の断裂で80%の患者に偽性麻痺
・棘上筋、棘下筋、肩甲下筋上部の損傷で45%の患者に偽性麻痺
・外旋の筋力低下は、棘下筋と小円筋に関係
・内旋の筋力低下は、肩甲下筋に関係
結論としては、肩甲下筋や棘上筋の全断裂、3つの腱板損傷の複合損傷は偽性麻痺となりやすい。
この報告では、治療の結果は報告していない。
次の文献は、Constant Murley score(CMS)と
著者のオリジナルのscoreで治療結果を評価してる
まずは、scoreの説明で、次回論文のまとめを
・CMSは、合計が100点のscoreで、主観的評価と客観的評価の両方で構成される。
高点数は、高機能を表している。
・痛み、日常生活動作、筋力、可動域の大項目がある。
痛み:15cmの直線(左端が痛み0で、右端が想像できる最も強い痛み)に、
直近24時間で一番強かった痛みを記す。
記した点から、痛みなしが15点、最も強いのが0点で評価
日常生活:小項目が4つある。
・睡眠の質:良好2点、たまに不良1点、毎晩不良0点
・仕事:15cmの線に、どれくらい仕事に支障あるか。
0-3cmが4点、3-6cmが3点、6-9cmが2点、9-1cmが1点、12-15cmが0点
・レクリエーション活動:仕事と同様に評価
・手の挙上:痛みなく、どこまで手をあげられるか。
腰までが0点、腰以上が2点、剣状突起以上が4点、首以上6点
頭の頂点まで8点、それ以上10点
可動域:立位で評価。自動運動。
屈曲;0-30°が0点、31-60°が2点、61-90°が4点、91-120°が6点
121-150°が8点、1510180°が10点
外転;屈曲と同様
外旋;できる動作の合計
・手が首の後ろで肘が前方で2点、
・手が首の後ろで肘が開く2点
・手が頭上で肘が前方で2点
・手が頭上で肘が開く2点
・フルでの挙上2点
内旋;手を後ろ身回して、
・太ももの横にしか行かない0点
・臀部までが2点
・仙骨までが4点
・腰までが6点
・肩甲骨の下角が8点
・肩甲骨の体部まで10点
筋力:肩甲骨面上の挙上90°位での等尺性筋力(挙上)
0-25点;1ポンド=1点
では、次回、論文中の治療内容・結果を
Collin PG, et al: Orthop Traumatol Surg Res.101(4suppl):S203-5.2015
Merolla G, et al:Muscles Ligaments Tendons J.30(1):12-19.2011