ルワンダというと日本のみなさんにはあまり馴染みのない国かもしれません。
でも僕は大学2年の時『ホテルルワンダ』という映画を見て以来どうしてもこの国を訪れてみたかった。
ルワンダにはツチ族とフツ族の2つの部族が住んでいて、1994年に歴史的にも大きなジェノサイド(大量虐殺)が起こっている。
元々ルワンダはベルギーによって植民地支配され少数民族であるツチ族が国内支配を任されていた。
しかしベルギーによる植民地支配が終わると今度は多数派民族のフツ族が国を支配した。
そもそもツチとフツの区別はベルギーの入植者達が勝手に決めたものだ。
鼻が少し大きい、肌の色がちょっと薄いなどほとんど違いなんてあってないようなものを勝手に分けた。
もちろんフツとツチ同士で結婚している人々もいる。
それまでも部族間で争いは起こっていたが大統領が乗った飛行機が撃墜させられたことにより、それまで抑圧されていたフツ族の怒りは爆発し、虐殺が始まった。
中心になったのは政府軍兵士たちだった。
最初は西洋諸国から国連平和維持団が入ったが、アフリカ人、ブラックだから、ルワンダは支持する価値がないなどとの理由で撤退した。
また白人のボランティアの人々も多く入っていたが、危険との理由で皆国外へ避難させられた。
その際バスには黒人は乗せてもらえなかった。
この虐殺によって街は死体で溢れ返り、結果としてツチ族のおよそ半分の50万人が殺害された。
多くはナタによってなぶり殺されたり、銃によって殺されている。
虐殺はツチ反送軍(ルワンダ愛国戦線RPF)が「フツ過激武装隊」をコンゴに追いやることによって1994年7月に集結した。
報復を恐れたフツ人たちは国外へ逃亡した。
その数およそ100万人。
『ホテルルワンダ』を見てつい15年前、僕が生まれた後、こんなことが起きていたことを知った。
だからそんな虐殺が起こったあとでルワンダという国はどうなっているんだろうとこの目で実際見たくなってこの地を訪れた。
ルワンダには2つの虐殺記念館があり僕らふたりは両方とも訪れてみた。
そこではルワンダの歴史、虐殺時の写真、ツチ族の方のインタビュー映像、亡くなられた方々の写真などを見ることができる。
さらに1つの記念館にはいくつもの小屋が建てられておりその中では赤ちゃんからお年寄りまで亡くなられた方々が白くミイラ化されてそのままテーブルの上に並べられ保管されていた。
ルワンダは山に囲まれた国で自然に溢れかえっている。
村も山の中にありとてものどかな空気が流れていて、そこに住む人々もみんなのどかでほんとにあったかい。
ここでついこの間虐殺が起こったなんて信じられないほどに。
記念館の管理人さんに「今ツチとフツはどんな風に暮らしているんですか?お互いどう思っているんですか?」と尋ねてみたら、「今はお互いツチもフツも部族も関係なくみんなルワンダ人だと思って暮らしているよ。」て答えてくれた。
それでいいと思う。
かつてはフツがツチをゴキブリと呼び虐殺した。
一枚の風刺画に「君の病気は?」と医者が尋ね、それに対し患者が「ツチ...ツチ...」と答えている絵があった。
自分の人種、存在自体をゴキブリだと言われ、病気だとされ、人間ともみなされず否定された。
同じ「人間」であるのに、勝手に相手に否定され、弱い立場に置かれる。
かつては黒人自体が白人によって否定され奴隷として人間以下の扱いを受けてきた。
映画の中で子供が「フツに生まれてごめんなさい!もうフツには生まれないから許してください!」って泣いているシーンが印象的だった。
人間は過ちを繰り返す。
かつて弱い立場で扱われてきた人々が今度は同じ仲間に対して同じことをする。
被害者だった者がその気持ちを忘れ、相手のことなど考えず、今度は加害者にまわってそれを楽しむ。
「人間の心は簡単に変わってしまう。」
集団意識によってそれが正しいと思い込む。
ウガンダにいた時、夜宿を出ると、事情はわからないが男が警察に追いかけられていた。
その後ろから通りにいた大量の人々が面白がってそのあとを追いかけ煽っていた。
恐いくらいにみんな夢中になって騒いでいた。
ほかの国でも誰かが人のものを盗もうとしてそれがバレるとみんなで寄ってたかってその人を流血するまでボッコボコに殴り倒すしている場面に遭遇した。
ルワンダの事件を考えると本能的な部分がリンクする気もする。
世界の紛争は部族、宗教、政治などの問題によって引き起こっている。
*もちろん利害が原因のこともたくさんあるけど。
でもそんなものはちょっとした違いじゃんて思う。
人間誰しも違いを持ってるじゃん。
自分たちの価値観だけで物事を考えて見るんじゃなくて、相手の価値観で物事を考えてみれば、相手を認められれば、そんなたいした問題じゃないかもって思えるんじゃないかな?
だって人は家族や友達や恋人には利害とか差異とか関係なく優しくしたり尽くしたりすることができるじゃんね。
その境界を広げてあげればいいだけことでしょ?
旅しててどんな国の人とでも「Hello」「How are you ?」「Fine!Thank you!」「and you?」 てあいさつ交わして、握手して、ハグして別れてたり、まゆげひょいってあげるだけで向こうも返してくれるし、「Hey my friend!」て声かけてくれるし、みんな笑顔ぶちまけてくれるし。
人種なんて関係なく、肌の色なんて関係なく、障害とか関係なく、男女関係なく、「人」と「人」として心で通じて、相手を認めて、仲良くなることが出来るんだよって感じる。
甘い考えだし、きれいごとだけど、それでいんじゃね?
だってそれが平和だし、それが幸せだもん。
それが根本じゃん。
毎回毎回、すれ違うやつすれ違うやつ声かけてきて、ドラッグでキマッテルやつに絡まれてめんどくさっ!て思う時もあるけどそれがうれしいし、グっとくる。
そんな浅い感じでもいいじゃん?
だってきもてぃーもん!!!
なんで部族単位とか宗教単位とか国単位とかそういう見方しかできないんだろ。
人を人として、人ひとりとして見れば気持ちよく付き合えんのにな。
幸せは「人」と「人」の間に生まれんのにな...
♪ 生まれたところや 皮膚や 目の色で いったいこの僕の 何がわかるというのだろう ♪
~The Blue Hearts 『青空』~
もしよかったら『ホテルルワンダ』『ルワンダの涙』という映画も見てみてください。