2022年11月【読書記録】8冊 | ひとしずくの純金

ひとしずくの純金

たったひとつのわたしの生き方を見つける旅

 

なんと・・・

前月の読書記録をしないまま
30日になってしまうとは・・・

スキップしようかと迷いましたが

スキップするんだったら
さらっと触れるだけでも良しとするか。

と思い直して、参ります!
11月はたくさん読めました~。
 

 

 

 

『こうして私は料理が得意になってしまった』
有賀 薫 著

表紙がかわいくて
手に取った一冊。

料理って面倒くさい。
毎日毎日休みがない。

栄養やら
お財布の具合やら
冷蔵庫の残り物やら
楽しみやら
好き嫌いやら

いろんな制約の中で
やりくりしなきゃならない。

夏の火は暑いし
冬の水は冷たいし

楽しい面もあるけど
たいへんなことも多いのが
毎日の食事づくりだと思う。

そういうもろもろと
うまくつきあっていくための

ヒントが載っています。

別に毎日すっごく美味しく
できなくったっていいんだよな。
 

 

 

 

『さんかく』
千早 茜 著

三角関係の ”さんかく”
・・・らしい。

ごはんを炊くときに
トウモロコシの芯を入れると
美味しくなる。

そういう一場面が出てくるんだけど

なーんと、直前に読んだ↑の
『~料理が得意になってしまった』

にも同じことが
書いてあったんだよね。

びっくり。

私は↑の本で初めて知って

「ふーん」
「ま、やるとしても次は夏だな」

くらいに思っていたのに
その次に読んだ本でも出てくるとは。

まさかの連続。


50年出合わなかったのに
数日の間に2回とはこれいかに。

 

よしもとばななさんの『キッチン』と

↑の『得意に~』を

足して二で割ったような印象の本。


 

 

 

『人魚猛獣説
 スターバックスと私』
穂村 弘 著

食べ物が話題の本ばっかり続いた先月。
なんか疲れてたんでしょうか。

スターバックスがおしゃれで
ちょっとドキドキの場所だったころ。

そんな懐かしい感覚が蘇ります。

 

 

 

『短歌ください 二』
『短歌ください 君の抜け殻篇』
穂村 弘 著

短歌って自分には理解できない
と思ってたけど・・・

このシリーズで
すっかり好きになってしまいました。

季語を入れなきゃいけないのか、
とかいろいろ難しく考えていたけど

俳句じゃないから
季語はいれなくていいらしいし

なんていうか・・・

ココロ動いた瞬間を
言葉にすればいいんだな

っていうことが分かってきたら
なかなか面白い営みだな

と思えてきました。

特に、日ごろ誰でも体験しているのに

見逃してしまいそうな
小さな、でも、見過ごせない感覚。

これをスルーせずに
立ち止まって光を当てる点では

心理支援に通ずるところもあるなぁ、
などと思っています。

さまざまな人の
さまざまな視点に触れられて
すごく刺激になります。

お気に入りの一句を見つけるのも
このシリーズのお楽しみ。


 

 

 

『エレジーは流れない』
三浦 しをん 著

三浦作品、ひさびさ。
おもしろかったです。

好きだなって思える登場人物が多いと

読んでいて楽というか・・・
安心して読めますよね。

みんな、幸せになってほしいな。
 

 

 

 

『とにかく散歩いたしましょう』
小川 洋子 著

↑の『短歌ください』に通ずる
日常感がある。

日常のちょっとしたこととか
誰もがふと考えそうなこととか。

そこに小川風味が加わって
ちょっと油断していると

ぎゅーっと胸が締め付けられたり
うっかり泣きそうになったりする。

あの小説作品は
この日常から生まれているんだな、と。

小説は好きでも
エッセイはピント来なかった

みたいなことは案外あるんだけど、

これはそうじゃなくて
どこかほっとしている。
 

 

 

 

『プレイバック』
レイモンド・チャンドラー著
村上 春樹 訳

あー。
これでシリーズ最後かぁ。

最後まで来てしまいました。

もう一冊、未完の遺作があって
それは別の人の手で
一応の完成をみているらしい。

翻訳もあるのかな。

それを読むかどうかは・・・
まだ考えていない。

プレイバック。
再演。

このタイトルの意味するところは
いろいろな解釈があるみたい。

ハルキも解説で触れてた。

私は解説を読むまで

マーロウと彼女の再演以外ない、
と信じて疑っていなかったから

ハルキ解釈を読んで
ぶったまげてしまった。

うーむ。

この作品の最も重要な点は
マーロウが人間になってしまったこと。

これに尽きると
ワタクシは思うのですよね・・・。

こんなに生身なマーロウ。

これではハードボイルドが
成立しなくなってしまうではないか。

そして、人間になってしまったのは
(前作の)彼女のせいなんだ。

だから、物語の中で
何度も何度も存在しない彼女との
再演が繰り返される。

そういうストーリーだったと
思うんだけどな。

6番目の『ロング・グッドバイ』で

マーロウが枕に残った髪を
見つけるシーンがあるんだけど・・・

これまでほとんど描写されてこなかった
マーロウの生々しい身体感覚。

それを読んだ瞬間に
「あぁ、ダメだ、これはいけない」
と思ったよね。

人間に戻ってしまうって予感が。

チャンドラーは
そこをしっかり次作に反映させてきた。

だから、私は ”再演” の意味するところは

そんなに疑問に思わずに読んだのだけどな。

読んだ人、どう??



・・・というわけで
11月はたくさん読めました。

10月末の講座が終わって
解放感と共に読みまくったんだね(笑)。

12月も読んだけれど・・・
実はそれほど数は読めませんでした。



本を読まずに何をしていたか?
といえば・・・

あれですね、あれサッカー
ふふふ。



なんとか読書記録のアップは

年内にすべりこみました。

12月のまとめをしたら
2022年のベスト本などなど
振り返りをしますかね。

どうぞお楽しみに。
 

 

 

カミヤカオリ

 

 

 

:-*-:-*-:-*-:-*-:-*-:-*-:-*-:-*-:
 年末年始休業
 2022/12/29(木)~2023/1/8(日)

 1/9(月)から通常運転です
:-*-:-*-:-*-:-*-:-*-:-*-:-*-:-*-:

 

 

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