道具を集めるだけでは
使いこなせるとは限らない。
洋裁でも
お菓子作りでも
何かのDIYでも･･･
道具を揃えないと始まらない面があるのは
確かにそうだけれども、
道具さえあれば
「やろうと思うこと」ができるのか？
といえばそうではない。
針と糸と布地
そして、プロが考えた型紙
があるにもかかわらず
同じようになっていない。
何度も経験したから
よーーーーーく分かっています(笑)。
道具を揃えるのは
スタートラインに立っただけ
なのよね。とほほ。
コーチングやカウンセリングにも
似たようなことが起こります。
いろいろなセミナーに参加して
知識を得たり技法を学ぶのは
いわば「道具集め」の段階。
いろいろな道具が揃っていれば
さまざまな場面に
楽に効率よく対応できる。
糸通しがなくても
針に糸は通せるけれど、
糸通しがあれば
ぐっと楽に、確実に通せる。
そんなわけで
私たちコーチやカウンセラーは
常に勉強しているし
新しい道具に出合うための
情報収集は欠かさずにしています。
それで。
コーチのみなさんとご一緒していると
「道具は揃えたけど
使いこなせているかよく分からない」
という声なき声を感じることがあります。
いろんな道具を揃えて
真剣に勉強しているはずなのに
いまひとつ
自分のセッションに自信がない、
うまくいっているのか
確信がもてない
上達している気がしない･･･
こんな声です。
私もそんなふうに感じていたので
そうだよなぁ、と思います。
それでどうしたか。
ある時、
私は考えと行動を変えました。
「道具を増やすこと」ではなく
「もってる道具を使いこなすこと」に
軸足を変えたのです。
もっている道具で
もうすでに充分なはずだ。
むしろ、問題は
道具を使いこなせていないこと
ではないか。
そう考えたのです。
新しい技術や知識を得れば
足りないものを埋められる、
と考えていたものを
今ある技術や知識を
もっと効果的に使えるよう
トレーニングしたほうがいいのではないか
と。
そこで、セミナー等ではなく
もっと実践的な
・事例検討会
・グループスーパービジョン
・コンサルテーション
などの場で ”筋トレ” を
することにしたのです。
これはけっこう大変な作業でしたが
結果的には大当たり。
大正解でした。
・セミナーを受ける
・事例検討会に参加する
この二つはどちらも欠かせない
大切なトレーニングですが
トレーニングの方向性が
決定的に違います。
前者がインプットなら
後者はアウトプット寄り。
今になって考えれば
当たり前すぎるのですが、
当時はその意味合いの微妙な違いを
明確には自覚していませんでした。
事例検討会の
アウトプット寄り、の寄り。
これが実は肝なのだ、と。
通常、私たちの仕事では、
クライアントを目の前にした
セッション本番がアウトプットの場です。
学んだことや練習してきたことを
個別具体的なクライアントに提供する。
まさに実践。
アウトプットですよね。
これに比べると
事例検討会はプロ同士が集まって
個別具体的な事例を検討するので
自ら事例を出し、考えを発言する
アウトプット的な要素はもちろん、
他の専門家の見解に触れる
インプット的な要素もある。
両方を同時に筋トレするような
場と場に橋をかけるトレーニング
だと思うのです。
完全にアウトプットでもないけれど
インプットだけでもない。
どちらかといえば
アウトプット的な要素が強く
インプット的な要素は
主眼ではなく副産物の位置づけ。
だから『アウトプット寄り』と。
自分にとって
チャレンジングな事例であれば、
いきなりクライアントで
実験するわけにはいかない。
自分の成長のために
クライアントの安全を犠牲にできません。
そんな時に
完全にアウトプットする前に
”アウトプット的な場” で予行する。
そんなイメージですね。
道具を揃えるのは割と簡単。
だけど、
その道具をちゃんと使えているか、を
確認するのはそれほど簡単ではない。
なにより、一人ではできない。
だからグループなのだと思います。
専門に携わる者が集まって
それぞれの立場から
それぞれの見解を集めて
いまこのケースのベストを探していく。
それはとてもエキサイティングで
真剣勝負な場です。
しんどいけど
病みつきになります(笑)。
道具集めはもう充分だと
うすうす気づいているのだとしたら。
そろそろ
道具の使いこなしに移りませんか？
カミヤ主催の事例検討会は
2022年１月スタートで準備中です。
その前に説明会を開催します。
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11/30(火)19:30～20:30
オンライン／参加無料
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気になるコーチのみなさん、
お集まりくださいね。
カミヤカオリ