不登校生の勉強3


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不登校になった子ども達はある程度、元気になってからしか勉強には気持ちが向かないので、不登校になってすぐは、勉強はできないことがほとんどです。

そこで、ある程度、落ち着いてきた子ども達には、自分のために勉強もしよう!と、子ども達に声をかけ続けてきました。

そのときに、基本的なことを、しっかりと理解して、身につけることから始めていくだけでいいと、子ども達に伝えてきました。


ところが、それでも、やろうとしない、出来ない子ども達がいます。

無理に勉強をさせるようなことはしていませんから、その子ども達は、まだその時ではないだけだと思っていました。

しかし、その子ども達に対して、ただ、何もせず見守っているだけではなく、話の中で、何を気にしているか、聞いてみたのです。

そうすると、もっと以前にわからなくなっているところがあったり、漢字の読み書きに自信がなかったり、今の学年の内容よりも、もっと前のところに不安を抱えていたりすることがよくあります。

そこで、「それなら、そこからやればいいんじゃないの?」と言うと、「それでは、もっと同じ学年の人よりも遅れてしまう」と心配そうな顔になって、よけいにやらなくなるのです。

じゃあ、今の学年のことで基本的なことからやっていこう!と言って、何とかやり始めてもらってみるのです。

そうして、つまずきを見つけたときに、そこに戻って、やってもらいます。

たとえば、分数の足し算がどうしてもできないときに、通分のところからやり直すのです。

そうしたら、出来るようになった時に、かなり安心できるのです。

何回かそういう経験をすると、中学生でも、「小学校の計算からやり直した方がいいかな?」と聞いてくれるようになります。

そうなれば、もう大丈夫です。

最初から自信がない子どもには、こちらから、思い切ってこの学年のところからやり直そうか?という提案もします。

そうして、確実にできるようになっていくと、勉強の不安が段々、小さくなっていきます。


こうして、頭の元気を取り戻していくのです。

わかるところ、できるところまで遡って、そこから勉強することで、頭の元気、心の元気を取り戻していくことが、少しずつできるようになっていきます。

これは、ある意味で、不登校になった子どもの特権でもあります。

学校に通い続けていたのでは、わからなくなっているところを誤魔化して、どんどんわからなくなっていくだけなのですから。

不登校になったからこそ、「わかるところまで戻ってやり直す」ことができるのです。

 

 

 

 

私が教育相談員をさせていただいているフリースクール・パーソナルアカデミー