有り難いこと
大阪府池田市の進学塾とフリースクールでお仕事をさせていただくようになって、もう24年になります。
この間、多くの卒業生を送り出してきました。
どの子ども達も、本当に思い出深いエピソードがあり、すごくいいところをたくさん見せてくれました。
悩んで悩んで、苦しんだ子供たちも、笑顔になっていく過程を見せてくれました。
本当にすばらしい子ども達との出会わせていただいたことには、感謝しかありません。
進学塾では、関関同立大から旧帝国大学である難関国立大学の医学部医学科まで、それぞれの子ども達の志望校に何とか合格してもらうお手伝いをさせていただいてきました。
中でも、中学受験と不登校(387)で書かせていただいた3人と顔は出せなかったのですが仲の良いもう1人の子ども達は、勉強ができるだけでなく、人としても温かく思いやりがあり、本当にすばらしい子ども達でした。
フリースクールでは、学校に行けずに悩む子ども達と一緒に、悩み、考え、子ども達がこの先、どうしていきたいかも一緒に考え、その将来に向けて、共に考え、その将来に向けた準備をサポートしてきました。
進学塾と同じように、難関国立大学に進学して行った子どもから、専門学校から東証プライム市場上場の企業に即戦力として就職していった子どももいます。
中学受験と不登校(380)卒業生来訪で書かせていただいた、7年間ひきこもっていて、8年目にしてようやく動き出した子どももいました。
その過程を見せていただいただけに、感慨深いです。
このような子ども達と出会い、たくさん学ばせていただき、私自身が成長できた24年間でした。
この24年間は、私の受験・教育関係で仕事をさせていただいてきた38年間の中でも、とても大切な時期だったと思います。
しかし、昨年11月に入院してしまうこととなり、病気の治療をしてきました。
入院中、子ども達にはとても迷惑をかけてしまいました。
今後も入退院をしてしまうことを考え、これ以上、迷惑をかけないように、受験・教育の現場に立つことを減らし、個別の対応が必要な子ども達だけの対応にさせていただくことにいたしました。
そのことを、塾やフリースクールのOB・OGで、かつて講師やサポートスタッフをしてくれた方々にだけ、先にその旨をご連絡したのです。
そうしたところ、本当にあたたかいメッセージをたくさん送っていただいたのです。
もうアラフォーになっている方々から、まだ就職して2年目までの若者たちが、まるで昨日のことのように、次々にメッセージをくれました。
出産直前の女の子は、「子どもが産まれたら抱っこしてもらいに帰るからね!」と電話もくれました。
また、こちらから連絡しても返信のない子ども達も、もちろんいるのですが、何の返信もなかったのに、突然、わざわざ東京から帰ってきてくれた子どももいました。
元OB講師から聞いたと言って、中学2年間だけ教えていた女の子は、本当に長い手紙を送ってくれました。
私は、学校の先生ではありません。
たかだか塾屋であり、フリースクールのサポートスタッフでしかありません。
その私が、現場から離れるというだけで、子ども達からこれだけのメッセージやお手紙をいただけるとは、夢にも思っていませんでした。
本当にこれ以上うれしいことはなく、有り難い限りです。
子ども達のためになっているのだろうか、本当にこれで良いのだろうかと思い続けてきました。
特にこの24年間は、子ども達のことで悩むことも多く、ご家族とも何度もお話させていただくこともありました。
時には、子ども達を辛い思いをさせたこともあります。
決して誇れることばかりではなく、子ども達が嫌がったり、辛くなったりすることの方が多かったのではないかと思っています。
そんな24年間でした。
子ども達と関わって今年で39年目になります。
8000人以上の子ども達と関わってきて、受験であろうと、不登校であろうと、子ども達の心を支えることの難しさを痛感し続けた38年間でした。
まだ、完全に子ども達と関わらなくなるわけではありませんが、とりあえず、一区切りになります。
送り出した子ども達が、社会で元気に活躍してくれるほど、うれしいものはありません。
これからは、子ども達とかかわりながら、子ども達と一緒に成長していきたい若者のサポートをしていければと思っています。