第九百五十九回:麦穂(2019-041) | 竹井邦明 公式味噌煮込みうどんブログ

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あちらこちらで食べ歩いた味噌煮込みうどんの話を書いていくという、下らないウェブログです。

今日は春分の日。明日は京都で仕事だが、今日は実家のある名古屋に戻っている。所用もあるので午前中から外出。
さて、祝日につきものなのが「祝日なので休み」というお店だが、これは最初から分かるので構わない。一番厄介なのが「祝日は営業なのだが臨時で休み」というお店。安城まで出向いてそれを引き当て、仕方ないので更にお店を探す。そしてどうにか、営業中のお店を引き当てた。

愛知県安城市の「麦穂」にて。
小さいながらも、やる気を感じさせるお店での一杯。

名鉄西尾線の北安城駅からは南東へ、南安城駅からは北東へ、どちらも900mばかりの場所。スーパーマーケットや飲食店が固まって立地する場所の一角に、テナントとして入っている。外観は白を基調としていて、左側が黒を基調とした外観の焼肉屋、右側が赤い看板のラーメン屋という事もあり、かなり目立たない(事実、最初はお店に気付かずに通過してしまった)。店内は小さく、厨房に面したL字状のカウンター席と、その横にあるテーブル席で、20人も入れないだろう。白い壁紙と木目のテーブルで、うどん屋というよりはカフェのような雰囲気。
味噌煮込みをオーダーし、手元のメニューを見ながら提供を待つ。毎月限定のメニューもあり、研究熱心である事が窺える。先客のオーダーもあり、提供までには15分ばかり。白い土鍋に入った味噌煮込みは、見た目はシンプルだが手が込んでいそうな出汁の香り。そのこだわりは、メニューに細かく書かれた原材料の産地からも伝わる。麺は一見すると機械打ちのように見えるが自家製麺で、しっかり煮込み専用を用意。ややモッチリした食感で、コシもしっかり。変な硬さはない。おつゆは桝塚味噌はまるやの八丁味噌をブレンドしている。複雑な味わいなのだが、食べている側に分析する能力がないのが一番の悲しさ(苦笑)。とろみの強いおつゆだが、量がちょっと少ないのが難点。
なお、玉子やかしわにもこだわりがあると書かれているが、確かに黄身は赤みがかっているし、かしわも弾力があって美味しい。

味そのものについては、トラディショナルな味噌煮込みとは一線を画していますが、良く研究された一杯だと感じましたし、間違いなく美味しいです。
因みにお値段は、親子味噌煮込みが1,230円。高価格帯です。この値段なら美味しくて当たり前と考えるのか、美味しいうどんを食べて欲しいからこそのこの値段と考えるのか。少なくとも、「美味しかった!」のは事実です。
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