夕方に土手沿いで空を見上げた。
東京でこんなに広い空が見えるところが
あったんだって思った。
普段は見上げる事のない
夜の地方とは違って、星に目を奪われる事もない
ただそこには延々と広がる青空だけがあった。
周りにはビルや高層マンションなど高い建物もなく
そこから見える景色は一面の川と
川を挟んだ数百メートル離れた隣町。
何をするにも、忙しさに追われ
社会という波に飲まれ、様々な壁にぶつかっていく。
そんなときに見上げる空は
ビルの間から見える小さなものである。
やがて、上を見ることがなくなってしまい
下ばかりみるようになってしまう。
そんなときに見た空だから
きっと忘れかけてた何かをまた思い出させてくれる
そんな気がしないでもないような。
ふと、上を見る事も大切だと思った。