風景画の誕生展 時禱書 | アトリエROMAN

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カリグラフィーを中心にアート、ハンドクラフトの愉しみを綴ります。

風景画の誕生展に行ったことで

もう一つ、風景画への新たな認識が加わりました。

それは月日の流れと風景の関連です。

月日の流れとは、一日の時間の流れも含まれます。



企画展の第2節では

「1年12ヶ月の月暦画(カレンダー)中に現れる風景」がテーマとなって

16世紀の月暦画には、月ごとの当時の農村風景、農耕作の様子、

農民の日常の様子が細かいところまで描写されていて

画の中にはその月の星座のモチーフが

幻想的に描かれていました。

・・・と、そこまで観て目に入ってきたものが・・・。



こ、これは・・・。装飾写本!(←おおげさ~)


正しくは、ガラスケースの中にディスプレイされた

装飾写本が載っている書籍が数点と

ファクシミリ版 (内容、外観ともに忠実に再現された版)。



主題は「時禱書と月暦画の世界」



時禱書(じとうしょ)を簡単に説明すると

キリスト教徒は一日に数回、決まった時刻に祈禱するそうで

祈りの時間に合わせた祈禱文が書かれた書物のこと。



今回の企画展には時禱書の中でも代表的な

「ベリー公のいとも豪華なる時禱書」のファクシミリ版が

展示されていました。


「いとも豪華なる」ですよ~!

豪華な写本が目に浮かぶような題名ですよね(°∀°)b

写本にも暦と風景画が描かれていました。





ここからは、スピンオフな話題になりますが、

17世紀初頭までは日にちを知るために

手を使って暦の計算をしていた国があったそうです。


偶然にも手持ちのカルトナージュ用の紙に

暦の算術について書かれたものがあったので紹介します。

イタリア製の紙です。




手による算術法。



































10月の暦。ここでも農作業の様子が描かれています。



































曜日はA~Gで示されています。


































紙全体はこんなふうです。
































これで箱を作ったら贅沢ですよね~。

しばらく眺めて愉しむつもりでいます。



最後までお付き合いくださいまして

ありがとうございました(^O^)/