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数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

履修学年:高校1年もしくは高校2年

仕事と力学的エネルギー・仕事と仕事率の計算の続きです。

前回の記事の後半で、物体の移動の向きとはたらく力の向きが平行でない場合、

三角比のcosθを用いる旨をご紹介致しました。

 

本題では、その具体例を複数ご紹介致します!!

 

力のように分解できる数量のことを「ベクトル」と定義できますが、

物理の力学では、斜めにはたらく力を「水平成分」と「鉛直成分」の2種類にに分解することで、見通しが立てられるようになるケースが、多々見られます!!

 

本題もまさに、その典型ですね。

 

 

いかがでしたか?

よく読んでみると、物体の質量が仕事の値に影響しているケースは、ありませんでしたね。
 

確かに、物体を運動させるために、どれだけの力が必要かは、物体の質量に関わってきます。

しかし!!

仕事の計算で利用するのは、実際にはたらいた力であり、この力の値があらかじめ与えられている場合もあれば、(重力や動摩擦力などのように)求めるために質量の情報が必要になる場合もあるのです。

 

いずれも場合も、はたらく力と移動距離ありきの仕事ということなのですね。

 

【例題3】でご紹介致しました「振り子運動をする糸の張力」ですが、

この導出方法は円運動の分野におきまして、追って解説をアップロード致します。

履修学年:高校2年

 

微分公式の証明(xのn次単項式)の続きです。

 

微分ありきの積分とはよく言われますが、それもそのはずです!

そもそも積分というものが、微分した結果(導関数)から微分する前の関数(原始関数)を求めることを示しているからです。

 

更にシンプルな言い方をすれば、「微分の逆」なのですね。

 

しかし!積分初心者がよく勘違いしてしまうこと。

それが、積分定数の存在ですね。

 

 

定数を微分すると、その値に関わらず0になる。

この原理のせい(?)で、不定積分で原始関数を求めるだけでは、微分前にもともと定数項が存在したか否かを判定できないのです!!

 

そこで、「いくつかは特定できないけど、原始関数に定数項があったかもしれない。」と仮定した上で、不特定の値Cとして表現したものが「積分定数」なのです!!

 

この積分定数が特定される条件は、至って単純。

「原始関数F(x)の(x,F(x))が1組だけわかること」です。

求めた原始関数に代入すれば、あっという間に積分定数Cが見つかってしまいます!

こちらにつきましても、リクエストがございましたら追って解説をアップロード致します。

二つの自然数a、bが、a^2+b(b+1)=504を満たす時、a、bの組み合わせとして考えられるものを全て求めよ。


解答作成日:2017年1月2日
テーマ:二次不定方程式の自然数解
履修学年:なし

自作数学問題bot @mathquestionakt様から新しい問題が2問アップロードされました!!

まずは、一般性が高い問題からご紹介致します。

およそ3ヶ月ぶりにして、2017年最初の問題ですので、正月休みでリフレッシュさせた頭脳を活性化してみましょう!

 

作者様(@mathquestionakt様)の意図は、次の通りでした。

 

与式をb^2+b+(a^2-504)=0と変形して「解の公式」を利用することで、

bの解をaの式で表せるようになる。

それを実際にやってみると、b={-1±√(2017-a^2)}/2

このうち、「bが自然数となる」ための必要条件、

「√(2017-a^2)が自然数になる」を満たす自然数aは、a=22のみ。

このとき、b=4となり、「bが自然数」という条件を満たすというものでした!

 

しかし、本題では、これとちょっと異なるアプローチをご紹介致します。

左辺のb(b+1)が「連続する2つの自然数の積」であることから、

確実に偶数になることに着眼して、a^2も偶数になる。

 

a^2が偶数になるから、aも偶数。aが偶数だから、a^2は4の倍数。

 

4の倍数であるa^2との和が4の倍数になるから、b(b+1)も4の倍数。

 

連続する2つの自然数の積、b(b+1)が4の倍数だから、bかb+1の一方が4の倍数。

 

これで場合を絞り出したということです。