東京リベンジャーズ2／血のハロウィン編 -決戦-

英題：TOKYO REVENGERS 2
監督：英勉
ｷｬｽﾄ：北村匠海／山田裕貴／杉野遥亮
配給：ワーナー・ブラザース映画
公開：2023年6月
時間：96分

昨夜の『運命』から２ヶ月後に公開された後編の『決戦』を今夜は紹介。“もう，誰も死なせない！”という決意を胸に再び過去へタイムリープし，東京卍會の崩壊を食い止めようとする武道を待ち受ける壮絶なストーリーが，迫力のバトル・アクションで描き出されていく。英監督にとっては，間違いなく“代表作”となった３部作シリーズの完結編。

稀咲（間宮祥太朗）の野望を打ち砕き，自らが東京卍會の頂点に立つことでマイキー（吉沢亮）を守ると決心した花垣武道（北村匠海）。一方，一虎（村上虹郎）に会い抗争を止めるよう説得するドラケン（山田裕貴）だったが，マイキーを殺して東京卍會を潰すという一虎の意志は変わらない。これから”血のハロウィン”で起こることを伝える武道に，千冬（高杉真宙）は場地（永山絢斗）と出会った頃のことを語り始める。

そして，ついに迎えた10月31日のハロウィン。廃車場に集結する東京卍會と芭流覇羅(ばるはら)の両陣営。抗争の火蓋が切って落とされる。マイキーを狙う一虎を止めようとするドラケンの前に立ちふさがる半間（清水尋也）。千冬と共に懸命に戦う武道。怪我をおして駆けつける三ツ谷（眞栄田郷敦）。それぞれの思いを受け止め，最悪の結末を止めようと決戦のさなかで必死に奔走する武道だったが…。

決戦の舞台となり，作品の1/3を占める廃車場のセットは，予算度外視で約３か月かけ原作からの再現率を追求し入念に作り込まれたという。ここでのアクション・シーンの迫力とスピード感とリアリティは，日本映画史に残ると言っても過言ではないだろう。

そして，キャラそれぞれの時と思いを映し出す演出も心に刺さり，バトルシーンなのに涙目で追わざるを得ない憎らしい演出。

原作とは異なるエンディングを迎えるわけだが，このキャストを揃えての続編はもう年齢的にも人気的にも限界であると思う。そんな，第１作目から２年で実力的にも成長した若手俳優たちが，限界を突破するエナジーで見る者を圧倒する。

公開直前にケチの付いた永山絢斗が残念でたまらないが，場地，いい仕事してたし，もう主役の霞むほどに東卍のキャラが素敵過ぎる秀作だ。