大名倒産 | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:前田哲
キャスト:神木隆之介/杉咲花/松山ケンイチ
配給:松竹
公開:2023年6月
時間:120分




前田哲監督特集の3夜目に紹介するのは,『水は海に向かって流れる』の2週後に公開された『大名倒産』。原作は直木賞選考委員でもある小説家・浅田次郎。前田監督初の時代劇で,脚本は,『七つの会議』やドラマ『半沢直樹』(TBS)の丑尾健太郎と『下町ロケット』(TBS)の稲葉一広が共同で手がけた。

江戸後期。3万石の越後・丹生山(にぶやま)藩に暮らす鮭役人の子・間垣小四郎(神木隆之介)は,お人好し過ぎて商売上手とは言えないが,皆に愛され平和に暮らしていた。そんなある日,大勢の役人たちが家にやって来る。驚く小四郎に父・作兵衛(小日向文世)は衝撃の事実を告げる。何と彼は“松平”小四郎。徳川家康の血を引く,丹生山藩主の四男だったのだ。さらに,実の父・一狐斎(佐藤浩市)は小四郎を跡継ぎに指名し国を任せると,さっさと隠居してしまう。

庶民から殿様へと突然,幸運を手にしたかのように見えたのもつかの間,実は丹生山藩は25万両(現在の価値で約100億円)もの借金を抱えるワケありビンボー藩。一狐斎は“大名倒産”という形で責任を小四郎に押し付ける腹積もりだったのだ。5ヶ月後に借金が返済できなければ切腹という絶体絶命のピンチに陥った小四郎は,幼馴染のさよ(杉咲花)や,心優しい兄・新次郎(松山ケンイチ),生真面目な家臣の平八郎(浅野忠信)らと共に財政再建のための節約プロジェクトを推進していくのだったが…。

豪華キャストで繰り広げられる時代劇コメディも,毎年のように様々な作品が現れるが,不思議と飽きないし面白く見入ってしまう。もちろん脚本の良さ,俳優たちの上手さが大きい部分だが,キャリア初のちょんまげ姿に挑戦した神木隆之介が,その存在感だけで和ませてくれる1本。

共演は他に,小日向文世,小手伸也,宮﨑あおい,石橋蓮司 など。

しかし,前田監督って守備範囲広いし,見る者のツボを突いてくる。ちなみに次作は草笛光子の主演で『九十歳。何がめでたい』。6月21日公開予定となっている。


映画クタ評:★★★★


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