バービー | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Barbie
監督:グレタ・ガーウィグ
キャスト:マーゴット・ロビー/ライアン・ゴズリング/アメリカ・フェレーラ
配給:ワーナー・ブラザース
公開:2023年8月
時間:114分




アメリカの玩具メーカー“マテル社”が販売する30cmサイズの着せ替え人形“バービー”。1959年に発売され半世紀以上に渡り,全世界で爆発的なヒット商品で,現在までの販売数は10億体を超えるという。『トイ・ストーリー2』にも登場する,世界中に知られているこのキャラクターをマーゴット・ロビー主演で実写化したのが,今夜紹介する『バービー』。監督は『レディ・バード』(2018年・ユニバーサル)『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2020年・コロンビア)のグレタ・ガーウィグ。

毎日が晴天で夏。ピンクに彩られ,全てが完璧な夢のような世界“バービーランド”。いつもハッピーでおしゃれが大好きな人気者のバービー(マーゴット・ロビー/吹替:高畑充希)は,ピュアなボーイフレンドのケン(ライアン・ゴズリング)や仲間たちに囲まれ,人生最高の日々を送っていた。そんなある日,彼女の身体に異変が起こり始める。空を飛べなくなり,シャワーからは冷たい水,バービーの代名詞である“バービー・フィート(ハイヒールを履くようにかかとを上げた状態)”も床にベッタリというアンハッピーな事態に。

困惑したバービーは,町外れに住み世界の秘密を知る変てこバービー(ケイト・マッキノン)に相談する。現実世界でバービー人形の持ち主の女の子に会い,その子の問題を解決すれば,完璧な自分に戻れるかもしれないと教わったバービーは,ケンと共に,人間が暮らす現実の世界へと自己発見の旅に出ることに。しかし,完璧な“バービーランド”とは何もかもがまるで違う現実の世界に戸惑い,行く先々で大騒動を巻き起こしてしまうバービーだったが…。

世界的な大ヒットに反して日本での興行がイマイチだったのは,SNSでの『Barbernheimer』騒動と,国産“リカちゃん”への思い入れのせいだろうか。しかし,『スーサイド・スクワッド』シリーズのハーレイ・クインの流れからしても,役へのフィットにしても,ピンクで埋め尽くされた“バービーランド”に映えるマーゴット・ロビー。

もちろん物語はただ“可愛い”で終わることなく,フェミニズム,ジェンダー,ルッキズム,アイデンティティという今日的なテーマを,様々なアングルとキャラで徹底的に盛り込んでくるファンタジー風刺コメディ。年末にゆったりと楽しむのにお薦めの1本だ。


映画クタ評:★★★★


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