#マンホール | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:熊切和嘉
キャスト:中島裕翔/奈緒/永山絢斗
配給:ギャガ
公開:2023年2月
時間:99分




今夜紹介するのは『#マンホール』。結婚式を翌日に控えた幸せの絶頂から一転,謎めいたマンホールに転落し,脱出できずに次々と危機に見舞われる主人公を描いたサスペンス・ミステリーだ。予告編に興味が湧いたものの,劇場公開時にはスケジュールが合わず見逃していた1本。監督は『海炭市叙景』(2010年・スローラーナー)『私の男』(2014年・日活)など,緊張感のある日常描写で人間の内面をあぶり出す名手・熊切和嘉。第73回ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・スペシャル部門正式招待作品となっている。

不動産会社“CRレジデンス”営業部のハイスペック・サラリーマン川村俊介(中島裕翔)は,社長令嬢との結婚も決まり,まさに順風満帆な人生を歩んでいた。しかし結婚式の前夜,渋谷で開かれたパーティで酩酊し,帰り道にマンホールの穴に落ちてしまう。深夜,穴の底で目を覚ますが,落下時に錆びついて折れた梯子で脚を負傷し,身動きが取れなくなっていた。

スマホで現在位置を調べるが,GPSは誤作動し,助けを求めた警察もまともに取り合ってくれない。唯一,連絡が取れた元カノの工藤舞(奈緒)に助けを求めることができたが,そこで「もしかして,ここは渋谷ではない?」という疑念が発覚する。何者かにはめられたと考えた川村は,SNS上で“マンホール女”のアカウントを立ち上げ,場所の特定と救出を求めるメッセージを発信するのだったが…。

ほとんどマンホールの中のみで進行するストーリー。しかし,犯人探しに沸き上がるネット民たちを操ろうとする川村や,次々と彼に襲いかかる“ありそうな”や“あり得ない”アクシデントが全く飽きさせない。

そして訪れるのは,黒木華の怪演が見事な衝撃的すぎる結末。久しぶりに“骨のある”邦画サスペンスに出会えて,鼓動が喜びまくるのを感じた。


映画クタ評:★★★★


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