コラテラル | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Collateral
監督:マイケル・マン
キャスト:トム・クルーズ/ジェイミー・フォックス/ジェイダ・ピンケット=スミス
配給:パラマウント映画
公開:2004年10月
時間:120分




今夜紹介するのは『コラテラル』。Collateralとは「(不運な)巻き添え」の意味で,プロの殺し屋を乗せてしまったタクシー運転手が巻き込まれる壮絶な悪夢の一夜が描かれるクライム・サスペンス。

トム・クルーズといえば『ミッション:インポッシブル』シリーズのイーサン・ハントをはじめ“ヒーロー”イメージが先行するが,そんな彼が本格的な悪役に挑み,高評価された1本だ。監督は脚本家・映画プロデューサーとしても辣腕で,後に『パブリック・エネミーズ』でもジョニー・デップの新たな一面を引き出したマイケル・マン。

ロサンゼルスでタクシーの運転手を12年間勤めながら平凡な毎日を送っているマックス・ドローチャー(ジェイミー・フォックス)。ある晩,女性検事のアニー(ジェイダ・ピンケット・スミス)を乗せ,「何か困った時に」と名刺までもらって上機嫌。次に乗せたのは白髪のビジネスマン風の紳士。ヴィンセント(トム・クルーズ)と名乗ったその男は,マックスのドライバーとしての腕と生真面目さを気に入り,ひと晩の彼の売り上げを上回る600ドルを提示して,ひと晩で5ヶ所を回る貸し切りを依頼する。

最初にヴィンセントを降ろしたビルの裏手で待つマックス。するとタクシーの屋根に死体が落下してくる。撃ったのはヴィンセントで,実はヴィンセントの正体はプロの殺し屋。麻薬組織から5人の殺害を請け負っていたのだった。脅され,タクシーのトランクに死体を隠すのを手伝わされると,次の標的の場所へと運転させられるマックス。その頃,麻薬捜査官のファニング(マーク・ラファロ)も捜査に動き出していたのだったが…。

トム・クルーズだけでなく,ナゼか『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』と同じ“マックス”の役名のジェイミー・フォックスもエレクトロの雰囲気とは別人だし,J・P・スミスも『マトリックス』のナイオビと結び付かないし,いちばんは『アベンジャーズ』のハルクになる前のマーク・ラファロで,俳優の“役作り”に改めて感心させられる。

そんな部分でも楽しませながら,マックスの目を通して魅せてくれる本格的アクション・ハードボイルド。ジェイソン・ステイサムはカメオ出演で,冒頭の空港シーンだけしか登場しない。

ヴィンセントとマックスの,互いを知る中で変化していく,しかし決して通い合わない微妙な心境の変化が巧みに表現された秀作だ。


映画クタ評:★★★★


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『コラテラル』
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