KUBO/クボ 二本の弦の秘密 | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Kubo and the Two Strings
監督:トラヴィス・ナイト
キャスト:アート・パーキンソン/シャーリーズ・セロン/マシュー・マコノヒー
配給:フォーカス・フィーチャーズ/ギャガ
公開:2017年11月
時間:102分




劇場で予告を観た時に,それほどトキめかなかった作品を,後に本編を見て認識を改めることが時々ある。今夜はそんな1本を紹介。監督は『バンブルビー』でも触れた“ナイキ”創業者の父親が経営するアニメーション制作会社“ライカ”のCEO兼アニメーターでもあるトラヴィス・ナイト。長編監督としてのデビュー作だ。

幼い頃,闇の魔力を持つ祖父・月の帝(レイフ・ファインズ)に狙われ,サムライの父・ハンゾウを亡くし,片目を奪われたクボ(アート・パーキンソン)。海に突き出た崖の洞穴で,衰弱した母・サリアツ(シャーリーズ・セロン)と2人,追手の目を逃れてひっそりと暮らしていた。クボには不思議な力があり,三味線の音色で折り紙に命を与え,自在に操りながら物語を語り生計を立てていた。

そんなある日,ついに刺客に見つかってしまったクボ。間一髪のところを母が身を挺して彼を逃す。1人になってしまったクボだったが,そんな彼の前に厳しいけれど世話好きなサル(シャーリーズ・セロン)と陽気な弓の名手のクワガタ(マシュー・マコノヒー)が現われ仲間となる。こうして自らの出自と一族を巡る秘密を探り,両親の仇を討つため過酷な旅を続けるクボだったが…。

舞台は中世の日本。ハリウッド発信の日本描写なのに,その映像の“和テイスト”と物語の“お伽噺感”が美しく,違和感なく沁み入ってくる。しかも,この作品,実はCGアニメではなく,3Dストップモーション・アニメなのだ。それを知って見直すと,コマ撮りのイメージを覆す流麗な動きに目をみはり,芳醇なイマジネーション溢れるビジュアルに,再度魅了される。

とてつもない時間と労力をかけて生み出された“ファンタジーの叙事詩”は,エンドクレジットのレジーナ・スペクターによる邦楽アレンジの『While My Guitar Gently Weeps』(オリジナルはビートルズの楽曲)まで,心地よくその世界に浸らせてくれるのだ。


映画クタ評:★★★★


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『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』
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