その音は、運命を呼び覚ます。


■原題
Kuno and the Two Strings


■製作
アメリカ(2016)
監督:トラヴィス・ナイト
脚本:マーク・ヘイムズ、クリス・バトラー


■主な出演(声)
アート・パーキンソン、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヒー、レイフ・ファインズ、ルーニー・マーク


■あらすじ
魔法の三味線と折り紙を操る片目の少年クボは、体の弱い母と2人、人目のつかない洞窟で静かに暮らしていた。だがある日、不吉な子供として一族から命を狙われていたクボが邪悪な叔母たちに見つかってしまう。母が最後の力を振り絞って放った魔法によって救われたクボは、母が言い残した「3つの武具」を探す旅に出る。


■感想
コララインとボタンの魔女」などを手がけたアニメーションスタジオのライカが中世の日本を舞台に、勇敢で心やさしい少年の冒険を描く。


公開時は見逃して、ずっと観たいと思っていたのをやっとこさ鑑賞〜。声優陣が豪華でビックリしました。


物語が始まって、最初の頃は「本作を企画した人ってのはよっぽど日本オタクなんだろなぁ。」と思うばかりで、割と淡々と観ていたんですが


ストップモーションアニメとは思えないほどしっかりしたアクションシーンにグイッと気持ちを持っていかれました。本当に見事です。


また、本作に盛り込まれた数々の日本文化にも目を奪われました。たしかに外国人が好きそうなものをこれでもかと詰め込んできたという印象は拭えないし、監督自身が日本の文化に魅せられている人のようなので色々勉強されたんかなぁと思うのですが


改めて、外国人はこういったものに心を奪われるのかという思いで興味深かったです。


例えば、折り紙、三味線、家紋に侍、町並みは江戸時代を彷彿とさせ、かと思いきや敵は月の帝、母の姿は江戸時代初期(徳川家康の頃)の格好で


再び町に戻れば、おけさ踊り、灯籠流し、お墓参り、さらにクボを助けるキャラとして日本猿とクワガタですから。


私自身は「日本って生まれ育った国だし、だからこそご飯も一番美味しくて衛生面でも安心!」くらいにしか思っておらず、歴史や文化については他国と比べたり競ったりすることではないので「日本がいちばん素晴らしい!」というようなことは全く思ってないんですが


なんだかんだ、こうして日本に興味を持ってくれる外国人がいるというのはやっぱり嬉しいことです。


んで、物語も単なるファンタジー・アドベンチャーにあらず、家族の物語だからほっこりできました。オチも好きです。


音符音符音符


三味線の音色で折り紙に命を与え、意のままに操る不思議な力を持つ少年クボ(声:アート・パーキンソン)


折り紙のハンジロウ


幼い頃、闇の魔力を持つ祖父に狙われ、彼を助けようとした父は命を落としたという。その際、片目を奪われたクボは体の弱い母と2人、最果ての地で静かに暮らしていた。




クボは母からは常々、日が暮れる前に必ず家に戻るよう言われていた。だがある日、うっかり約束を破ってしまう。


すると、どこからともなく闇の魔力が現れクボに語りかけてくる…。




恐怖を感じたクボは懸命に走り追手から逃れる。そこに心配で様子を見に来た母が現れ、最後の力を振りしぼってクボを守ろうとする。


そして「3つの武具を探しに行きなさい。」と伝え、クボをそこから逃がすのだった。


遠い地へ飛ばされたクボはそこで面倒見はよいが少々口うるさい日本猿(声:シャーリーズ・セロン)と出会う。




武具を探すため旅に出た2人は、道中、ノリは軽いが弓の名手であるクワガタ(声:マシュー・マコノヒー)と出会う。




彼を旅の仲間に加え、再び歩き出すクボたちだったが…




音符音符音符


物語はよかったけど、ライカのキャラの顔は相変わらずだね〜。ライカのキャラならドリームワークスの方がまだ可愛いわ。


■お気に入りのキャラ
クワガタ


■個人的評価
★★★★(4.2)





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