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英題:It Comes
監督:中島哲也
キャスト:岡田准一/黒木華/小松菜奈
配給:東宝
公開:2018年12月
時間:134分




10月31日での解散が伝えられたV6。ジャニーズの先輩たちと同じく,いつまでも“アイドル”でいることは難しいのか? とか思いながら,ちょうどそのV6の最年少メンバーでもある岡田准一の出演作を見たので,今夜は『来る』を紹介。原作は,澤村伊智の第22回日本ホラー小説大賞受賞作『ぼぎわんが、来る』。原作の“ホラーまっしぐら”感を,映画として“ホラー・エンタテインメント”に仕上げたのが,『告白』(2010年・東宝)『渇き。』(2014年・ギャガ)の中島哲也監督。脚本も中島監督の手による。

香奈(黒木華)と結婚し,幸せな新婚生活を送る田原秀樹(妻夫木聡)が勤める会社に謎の訪問者が現れる。取り次いだ後輩・高梨(太賀)への伝言は「“チサ”さんの件で」。“チサ”とは,妊娠した香奈と喜び勇んでつけたばかりの娘・知紗の名で,まだ2人しか知らないはずだったのだ。結局,訪問者の正体は判らぬまま,“それ”と会話した高梨は謎の死を遂げる。

2年後。イクメンパパとして知紗を溺愛する秀樹の周囲で,超常現象としか言いようのない怪異な出来事が相次いで起こり始める。何かに狙われているのではないかと恐れた秀樹は,友人の民俗学者・津田(青木崇高)の紹介で,オカルトライターの野崎(岡田准一)を訪れる。さっそく,霊媒師の血をひくキャバ嬢・真琴(小松菜奈)と共に調査を開始する野崎。だが,田原家に憑いている“何か”は想像をはるかに超えた強大なモノだった。そしてついに,国内最強の霊媒師・比嘉琴子(松たか子)が動き出すのだったが…。

原作のタイトルから姿を消した謎めいた怪物“ぼぎわん”の描写は映画では割愛され,来る“何か”扱い。原作ファンには物足りないかもだが,その分,中堅から若手の実力派俳優陣による別角度の怖さを映し出していく。

妻夫木が主役と思って見てると,まさかの中盤展開。後半は多様なキャストの視点で,サスペンスっぽい味までしてくる。終盤には映画独自の大がかりなお祓いの儀式でエンタメ色を増す。でも見終えると“ホラー味”がいつまでも残る。不思議で,怖くて,面白い1本だ。


映画クタ評:★★★★


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