ドクター・ドリトル | p・rhyth・m~映画を語る~

p・rhyth・m~映画を語る~

メインブログ【くた★むび】



原題:Dr. Dolittle
監督:ベティ・トーマス
キャスト:エディ・マーフィ/オジー・デイヴィス/オリヴァー・プラット
配給:20世紀フォックス
公開:1998年12月
時間:86分




20世紀前半にアメリカで活動したイギリス出身の小説家ヒュー・ロフティングによる児童文学作品『ドリトル先生』シリーズ。第一次世界大戦中,イギリス陸軍の志願兵として従軍した時に,動けなくなった軍用馬の射殺処分に心を痛めた体験から,動物の言葉を解する獣医師の物語のインスピレーションを得たとされる。ロフティングは従軍先から2人の子供に宛てた手紙で,動物語を話すイギリスの田舎町に住む“ドリトル先生”の短い物語を挿絵付きで書くようになり,これが1920年に刊行されたシリーズ第1作『ドリトル先生アフリカゆき』の原型。シリーズは全12冊と番外編2冊。挿絵も作者であるロフティングの自筆画が使われている。

実写映画やアニメシリーズとして多数映像化されているこの『ドリトル先生』作品の中から3夜連続で『ドクター・ドリトル』作品を紹介。まず今夜は,23年前のエディ・マーフィ版から。舞台を原作のヴィクトリア朝のイギリスから現代のアメリカ・サンフランシスコに移し,主人公の設定もジョン・ドリトルの名前と“動物と会話が出来る獣医師”という点以外は原作とは別物だが,役柄に行き詰まり低迷していたエディ・マーフィの人気を回復させたハートフル・コメディだ。

ジョン・ドリトルは少年時代,動物と話ができる不思議な能力を持っていた。だが,父親のアーチャー(オジー・デイヴィス)は異常だと心配し,悪魔払いまで呼んだ上,ジョンから動物を遠ざける。以来,動物と話すことをやめ成人したジョン(エディ・マーフィ)は医者として成功し,美しい妻リサ(クリステン・ウィルソン)と2人の娘マヤ(カイラ・プラット),シャリース(レイヴン・シモーネ)にも恵まれ,院長を務める病院も大病院との合併話が舞い込むなど,幸せな日々を送っていた。

幼い時のジョンと同じで動物好きの内気な娘のマヤに「友達を作れ」と言うジョンだったが,ある日,真夜中の急診から帰る途中で野良犬に接触してしまう。それをきっかけに,ジョンに昔の能力が蘇り,再び動物たちの声が聞こえるようになる。噂はたちまち動物界に広まり,ジョンのもとにはフクロウやアヒルやヤギ,馬と,次々に診察を求めにやってくるのだったが…。

『ベイブ』(1996年・ユニバーサル)のSFXチームが手掛ける,アル中の猿や自殺志願のトラなど,100種類以上の動物たちの喋る“名演技”。そしてそんな彼らと見事な掛け合いを繰り広げるエディ・マーフィの妙演が見どころで,楽しい1本に仕上がっている。


映画クタ評:★★★★


右矢印エディ・マーフィ作品まとめ


◆シリーズ一覧◆

ドクター・ドリトル2』(2001年)

ドクター・ドリトル』(2020年)


カチンコもっとカチンコ
『ドクター・ドリトル』
▼お友達ブログ▼