ドラゴンボールZ/神と神 | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:Dragon Ball Z:Battle of Gods
監督:細田雅弘
キャスト:野沢雅子/山寺宏一/森田成一
配給:東映/20世紀フォックス
公開:2013年3月
時間:85分




日本が世界に誇るスーパーヒーロー“孫悟空”を主人公とした『ドラゴンボール』。1984年から約10年半にわたって『週刊少年ジャンプ』に連載され,コミックス全42巻の発行部数は国内で1億6000万部以上,全世界累計では2億6000万部を記録している。11年間放送された『ドラゴンボール』『ドラゴンボールZ』の平均視聴率は20%以上,さらにTVオリジナルの『ドラゴンボールGT』『ドラゴンボール改』『ドラゴンボール超』,その間に劇場版が20本。誕生から37年の今も,根強い人気を誇っている鳥山明原作の,歴史的大ヒットシリーズだ。

そんな中から今回は,3夜連続で2000年代に劇場公開された作品を紹介。今夜は劇場版第18弾の『ドラゴンボールZ/神と神』。前作『ドラゴンボール 最強への道』(東映)から17年ぶりとなる劇場版で,原作者の鳥山明が初めて脚本の段階から深く関わった作品。鳥山明によりコミックの原作と違わぬほど書き込まれた台詞入りプロットの中から,90%以上のストーリーと台詞が採用されているという。監督は『シャム猫 -ファーストミッション-』(2001年・アートポート)の細田雅弘。タイトルの『神と神』とは“破壊神ビルス”と“超(スーパー)サイヤ人ゴッド”を指している。

宇宙の運命を賭けた魔人ブウとの壮絶な戦いから4年後,平和な地球に再び危機が訪れようとしていた。創造神である界王神と対を成す全宇宙のバランスを保つ存在,破壊神ビルス(山寺宏一)が長い眠りから目覚めたのだ。付き人のウイス(森田成一)から,フリーザを倒したというサイヤ人の話を聞き,修行で界王星に来ていた孫悟空(野沢雅子)の前に現われるビルス。悟空は界王(八奈見乗児)の忠告を無視して戦いを挑むが,圧倒的なパワーの前に敗れ去ってしまう。

伝説の戦士“超サイヤ人ゴッド”を求めて地球へと向かったビルス。その頃,地球ではベジータ(堀川りょう)の妻ブルマ(鶴ひろみ)の誕生日パーティーが開かれていた。会場に現れたビルスとウイスを目の当たりにし,破壊神の次元の違う危険性を察したベジータ。ピッコロ(古川登志夫),天津飯(緑川光),クリリン(田中真弓)の妻の18号(伊藤美紀),悟空の息子の悟飯(野沢雅子)と悟天(野沢雅子),ベジータの息子トランクス(草尾毅)も懸命にビルスを抑えようとするのだったが…。

ハリウッドでの実写版『DRAGONBALL EVOLUTION』(2009年・20Cフォックス)があまりにもヒドかったので「原作者としての意地を見せたかった部分もある」と語っていた鳥山明。“破壊神”や“超サイヤ人ゴッド”など作品の世界観に関わることや,ベジータのキャラの崩壊っぷり,そして悟空が勝利できなかったことなどは,原作者でなければ触れにくいエピソードと言えるだろう。

原作・アニメ・劇場版ともに息の長いコナンくんルフィルパン三世が,ほとんど齢を取らないのに較べ,確実に年を重ね,ファミリーの増えていくDB。この後,ビルスとウイスがレギュラーとなっていくのもお決まり。スタート時からのキャラについて,スタートの頃に子供だった親から,一緒に見る子へと解説できるのもDBならではなのかもしれない。


映画クタ評:★★★★


◆シリーズ一覧◆

ドラゴンボール/摩訶不思議大冒険』(1988年)

ドラゴンボールZ/復活の「F」』(2015年)

ドラゴンボール超/ブロリー』(2018年)

ドラゴンボール超/スーパーヒーロー』(2022年)