監督:マーク・アンドリュース/ブレンダ・チャップマン
キャスト:ケリー・マクドナルド/ビリー・コノリー/エマ・トンプソン
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開:2012年7月
時間:94分
今夜の“ピクサー作品特集”は,ピクサーとしては今のところ唯一のフェアリーテールで,プリンセス作品である『メリダとおそろしの森』。同じグループ企業ではあるが,普通ヒロインものはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの管轄で,ピクサーは独自の斬新な設定がウリ。その辺りの違和感からか,全世界興収こそ5億ドル超えの大ヒットとなったものの,日本国内でのピクサー作品としてはワースト興収となっている。
原題は『Brave』で「勇敢な」や「戦士」を表す語。ピクサー初の女性の監督となる予定だったブレンダ・チャップマンが製作上の対立により交代させられ,長編デビューとなるマーク・アンドリュース監督が仕上げることとなった。
森と人間が共存する10世紀頃のスコットランド。ダンブロッホ王国の王女メリダ(ケリー・マクドナルド/吹替:大島優子)は弓の名手で,自由を愛する活発な少女。王女としての心構えや立ち居振る舞いを口うるさく指導する母のエリノア王妃(エマ・トンプソン)とはいつも衝突してばかり。メリダの夫を選ぶために城で催された競技会でも,結婚を嫌って,候補である領主の息子たちを負かしてしまう。
王妃と口論し,城を逃げ出したメリダは,森の中で見つけた鬼火に導かれ,森の魔女(ジュリー・ウォルターズ)と巡り会う。運命を変えられるという魔女に,自由になりたいと願ってしまったメリダ。すると何と,エリノア王妃の姿が大きな熊に変わってしまったのだった。メリダの父,ファーガス王(ビリー・コノリー)は,かつて凶暴な熊のモルデュー(フランク・ウェルカー)に左足を食い千切られ,全ての熊を憎んでいる。口を利けない熊の王妃がファーガス王に捕まれば,すぐに殺されてしまうのだ。メリダは,魔法を解く手がかりを求めて,熊の姿の王妃と共に森へ向かうのだったが…。
勝ち気な赤毛の王女メリダが,母親との葛藤を乗り越え,王国と家族を守るために愛と勇気の大冒険を繰り広げる…という,いかにもディズニーなのだが,大人向けの作品として作られている。この“大人向け”というのが,ピクサーに発注された理由か。
ストーリー,映像ともにさすがはピクサーなのだが,どうしても“らしくなさ”は残るところ。第85回アカデミー賞では“ピクサーの指定席”とも言える長編アニメ映画賞を受賞している。
クタ評:★★★★☆
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『メリダとおそろしの森』
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