ビブリア古書堂の事件手帖 | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:memory of antique books
監督:三島有紀子
キャスト:黒木華/野村周平/成田凌
配給:20世紀フォックス映画/KADOKAWA
公開:2018年11月
時間:121分




今夜紹介するのは,メディアワークス文庫で初のミリオンセラー作品となり,シリーズ累計680万部を突破した三上延原作のベストセラーミステリー小説の実写映画化。原作中で扱われる古書は実在するもので,それら書籍の売上が伸びたり絶版本が復刊されるなどの影響まで与えた超人気小説だ。漫画化,TVドラマ化を経て,ついに実写映画化された待望の作品。監督は『繕い裁つ人』(2015年・ギャガ)『幼な子われらに生まれ』(2017年・ファントム)の三島有紀子。

体力だけが取り柄の青年・五浦大輔(野村周平)は,祖母・絹子(渡辺美佐子)が遺した夏目漱石の『それから』に書かれていた漱石のサインの真贋を確かめてもらうため,鎌倉の片隅にひそやかに佇む古書店“ビブリア古書堂”へとやって来る。店主は篠川栞子(黒木華)という若くて美しい女性で,ちゃんと商売が出来るのかと心配になるほど極度の人見知りだったが,古書のことになると我を忘れて話し続けてしまうほど本への深い愛情と並外れた知識を持ち合わせていた。そして栞子は,サインの謎を解き明かしたばかりか,絹子が家族にもひた隠しにしてきたある秘密をも指摘してしまう。

過去のある出来事から本が読めなくなった大輔だったが,それが縁となり“ビブリア古書堂”で働き始める。不器用ながらも誠実な大輔は,やがて栞子に密かに思いを寄せていく。そんなある日,栞子は太宰治の『晩年』の希少本を巡って,謎の人物から脅迫されていると大輔に告白。その正体を探り始めた2人は,漱石と太宰の2冊の本に隠された秘密が,大輔の人生を変える真実に繋がっていることを知ることになるのだったが…。

多少まったりとした展開で,サスペンスとしては弱いが,W主役の黒木華&野村周平,成田凌をはじめ,過去パートの夏帆と東出昌大が,それぞれ独特の雰囲気と存在感を出していて,いつの間にかストーリーに引き込まれていく。

『それから』にある「僕の存在には貴方が必要だ」という1節と,サザンオールスターズの『北鎌倉の思い出』が,見終えた心に膨らみながらいつまでも残る。


映画クタ評:★★★★


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『ビブリア古書堂の事件手帖』
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