ｷｬｽﾄ：舘ひろし／柴田恭兵／加藤雅也
配給：東映
公開：1998年9月
時間：105分
『あぶない刑事リターンズ』の２年後に公開されたシリーズ第５弾。日本テレビ開局45周年記念作品として８月に放送されたTVドラマ『あぶない刑事フォーエヴァー TVスペシャル'98』で前篇，９月に劇場公開された『あぶない刑事フォーエヴァー THE MOVIE』で後篇というメディアミックス企画が組まれた。TV放映作品と劇場公開作品を連続的に複合するメディアミックスの草分けともなった作品。監督は，TV版が『またまたあぶない刑事』でもメガホンをとった一倉治雄，劇場版は成田裕介。共にTVシリーズから『あぶデカ』を手掛け，知り尽くした監督たち。
できれば前篇の『TVスペシャル'98』から見てほしいが，見れない人のためにまずはザックリ紹介。
ワインバーでの派手な銃撃戦のおかげで多額の損害賠償を負わされた大下（柴田恭兵）は，やむなく怪しげなバイトに手を出すが，そこで武器密輸現場に遭遇する。 武器を押収したユージだったが，犯人の１人を取り逃がしてしまう。 その男こそがFBIもマークする国際指名手配犯・城島（永澤俊矢）だった。城島は警察を罠にはめ，まんまと武器を取り戻すと，自分の所属する国際テロ組織“NET”のサーバーにハッキングしたアイドルタレント・風吹明日香（竹内結子）の命を狙う。タカ（舘ひろし）とユージは激闘の末，ようやく城島を逮捕したのだった。しかし，重傷を負った城島は，警察病院を脱走する。
そしてここからが後篇の劇場版『THE MOVIE』の紹介。
城島を追って外国人がたむろするプールバーに赴いたタカとユージは，またしても城島を逃してしまう。そして深町課長（小林稔侍）は，騒ぎばかり起こすふたりを辞職に追い込めと，県警本部長の緒方（西岡徳馬）に言い渡されてしまう。それを知った松村課長（木の実ナナ）が，しばらくおとなしくしているよう２人にアドバイスするが，彼らにそんなことができるはずがない。城島たちから押収した銃器を運搬する警察車輌が襲われているという情報を聞きつけると，２人は現場に急行。激しい銃撃戦の末，銃器を守ることに成功するが，再び騒ぎを起こしたことで深町課長を激怒させ，“NET”の捜査から外されてしまう。
その頃，成田空港に“NET”の作戦実行部隊のリーダー・伊達（加藤雅也）が到着していた。調査資料に伊達の名を発見したタカは，伊達が立ち寄ったバー“ポールスター”のマスター・津山（マイク真木）から彼の情報を聞き出そうとする。伊達は津山が育てた優秀な傭兵だった。そこへ伊達の部下が乱入し，津山は殺害され，タカも怪我を負う。一方，深町課長から解雇通告を喰らったユージは，城島に狙われていたタカと合流。しかし２人の目前で城島は爆死。さらに“ポールスター”のウェイトレス・恵美（本上まなみ）が人質として拉致されてしまう。伊達はタカとユージが踏み込んだ恵美のマンションを爆破させた後，ついに“熱い嵐作戦(オペレーション・ヒートストーム)”を実行に移すのだったが…。
これぞ『あぶデカ』とばかりに，銃撃，爆破のオンパレードと荒唐無稽なストーリー。しかしそれこそがこのシリーズの魅力だと，徹底して楽しませてくれる。
これで最後と思わせるタイトルとラストシーンだったが，７年後の『まだまだあぶない刑事』，そして18年後の『さらば あぶない刑事』まで続くとは，意外な喜びだった。
ｸﾀ評：★★★★☆
加藤雅也作品まとめベンガル作品まとめ仲村トオル作品まとめ柴田恭兵作品まとめ舘ひろし作品まとめ小林稔侍作品まとめ庵野秀明作品まとめ◆シリーズ一覧◆
『あぶない刑事』(1987年)
『またまたあぶない刑事』(1988年)
『もっともあぶない刑事』(1989年)
『あぶない刑事リターンズ』(1996年)
『まだまだあぶない刑事』(2005年)
『さらば あぶない刑事』(2016年)
『帰ってきた あぶない刑事』(2024年)