さらば あぶない刑事 | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:村川透
キャスト:舘ひろし/柴田恭兵/浅野温子
配給:東映
公開:2016年1月
時間:118分




前作『まだまだあぶない刑事』から10年。シリーズ30年目の最終章となる作品。30年といえば,子供は親に,親は祖父母になるほどの時間。この長きを変わらず“ダンディー鷹山”と“セクシー大下”でいてくれた舘ひろし,柴田恭兵の2人に感謝と敬意を持って迎える“あぶデカ祭り”♪ ちなみに7本の“同キャスト同シリーズの刑事モノ映画”の製作は世界初となるらしい。

横浜港署捜査課刑事のタカこと鷹山敏樹(舘ひろし)とユージこと大下勇次(柴田恭兵)。その型破りな捜査で周囲をトラブルに巻き込みながら,これまで幾多の重大事件を解決してきた名コンビもついに5日後に定年退職を迎えようとしていた。課長になった町田透(仲村トオル)が「定年間際は殉職率が高い」と心配するのをよそに,2人だけでブラックマーケットを襲撃するなど,まだまだ暴れ放題。そんな中,2人が追っていた新興ヤクザ幹部の伊能(須藤正裕)が惨殺死体となって発見される。各国マフィアが入り乱れるブラックマーケットを仕切っていた伊能が殺されたことで,危うく保たれていたマフィアたちの均衡は崩壊しはじめていた。そこへ,冷血非情なキョウイチ・ガルシア(吉川晃司)率いる中南米の凶悪な犯罪組織BOBが横浜に進出。捜査を進めるタカとユージにも危険が迫る…。

ユージのつぶやく「長く居すぎたな…この街に」の言葉に,タカが「いつか別れる時が来るさ」と応える。誰よりも横浜を愛し,横浜に愛され,横浜を守ってきた2人が口にする前半部分でのこの少しショッキングな台詞は,感慨を漂わせつつ,ラスオチの伏線になっている。

とにかく,タカとユージの,タカとユージによる,タカとユージのための卒業式ムービー。細かい説明もキャストも極力抑えられ,今までの2人と,今の2人の魅力を前面に押し出しまくりの2時間。カオル(浅野温子)は“祭り”感全開だし,仲村トオルはすっかり良い俳優になったし,出番は少ないがパパ(山西道広),ナカさん(ベンガル),瞳ちゃん(長谷部香苗),元署長(木の実ナナ) ,元課長(小林稔侍)と,30年を共に迎えたメンバーも総出演。ヒロイン夏海には菜々緒。最強(最狂?)の敵キョウイチ・ガルシア(吉川晃司)とディーノ・カトウ(夕輝壽太)が負のアクセントを放つ。

エンドロールの左側に映る,TVシリーズでもお馴染みだったカーテンシーンは30年分のダイジェスト。懐かしさと寂しさが溢れる。トレンドからレジェンドになる“あぶデカ”に,お疲れ様と,ありがとう。


映画クタ評:★★★★


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◆シリーズ一覧◆

あぶない刑事』(1987年)

またまたあぶない刑事』(1988年)

もっともあぶない刑事』(1989年)

あぶない刑事リターンズ』(1996年)

あぶない刑事フォーエヴァー THE MOVIE』(1998年)

まだまだあぶない刑事』(2005年)

帰ってきた あぶない刑事』(2024年)