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原題:Jack Reacher
監督:クリストファー・マッカリー
キャスト:トム・クルーズ/ロザムンド・パイク/リチャード・ジェンキンス
配給:パラマウント映画
公開:2013年2月
時間:130分




公開中の『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』を紹介する前に,まずはシリーズ前作の復習から。1981年のデビュー以来40作の作品に出演しているトム・クルーズだが,シリーズものとなったのは『ミッション:インポッシブル』と,この『ジャック・リーチャー』だけ。

実は,原作シリーズのジャック・リーチャーの設定は,2メートル近い身長と100キロ以上の体重をもつ巨漢でダークなイメージ。正反対の小柄で明るいイメージのトム・クルーズが演じることについて,原作者のリー・チャイルドは「原作での体格は止められない強さのメタファーであり,それはクルーズが彼自身の方法で描いた。別の俳優が100%体格が合っていても,リーチャーとしては90%だ。トムの場合は体格が90%でもリーチャーとしては100%だ」と,好意的なコメントを寄せている。

ある日,ペンシルベニア州ピッツバーグのアレゲニー川沿いで,穏やかな空気を切り裂いて6発の銃声が鳴り響き,対岸にいた5人の男女が殺害される事件が発生。現場に到着したエマーソン刑事(デヴィッド・オイェロウォ)たちは,残された薬きょうと支払いに使われた硬貨などから,元米軍スナイパーのジェームズ・バー(ジョセフ・シコラ)を容疑者とし,彼を逮捕する。こうして事件はスピード解決したかに思われたが,警察の尋問にバーは黙秘を続け「ジャック・リーチャーを呼べ」と謎のメモを残した後,護送中に瀕死の重傷を負ってしまう。

途方に暮れていたエマーソン刑事と地方検事のアレックス・ロディン(リチャード・ジェンキンス)のもとに,突然,元米軍憲兵隊捜査官で,現在は流れ者となっているジャック・リーチャー本人が現れる。やがて,昏睡状態に陥っているバーの弁護士で地方検事の娘であるヘレン(ロザムンド・パイク)に協力して事件を調べ始めたリーチャーは,証拠が揃いすぎていることに違和感を覚え,事件の背後に危険な陰謀の臭いをかぎ取るのだったが…。

① 職には就かない(陸軍憲兵隊の捜査官だったが、除隊後は全米を放浪)
② 住居は持たない(徒歩やヒッチハイク,バスで移動し,流れ着いた街の安宿を転々)
③ 身分や居所を明かす物は持たない(携帯電話・免許証,クレジットカードなどは持たない)
④ 人とは絶対につながらない(恋人・家族・友人など面倒な人間関係は必要なし。女も一夜限り)
⑤ 証拠は信じない(警察はまったく信用せず,証拠も信じない)
⑥ 法律は関係ない(自分に絶対的な自信を持ち,己が定めたルールこそが法)
⑦ 悪は決して許さない(悪を見過ごすことができず、正義のためには手段を選ばない)
という7つのルールを持つジャック・リーチャー。アクションのキレは良いし,タフで強いしクール。ただ,強い故にどうしても『ミッション:インポッシブル』と較べてしまって作品全体が小ぢんまりと感じられるし,イーサン・ハントの豊かなキャラに惚れまくってきた観客としては,キャラ的に少しはスキがほしいと思ってしまう。


映画クタ評:★★★★


右矢印クリストファー・マッカリー作品まとめ

右矢印トム・クルーズ作品まとめ

右矢印リチャード・ジェンキンス作品まとめ


◆シリーズ一覧◆

ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』(2016年)