オーダーメイドに関して、これまでと異なる部分があります。
長文になりますが、ご興味のある方やオーダーを検討していただいている方は目を通してくださればと思います。
これまでは、オーダー承ります=過去作品でも再製作可能ですと同義にしていたので、ご依頼の9割は過去作品の再製作という状態でした。
これからは再製作のオーダーを取らないことにしました。
オーダーに関してきちんとしたフォームや決まりがあったわけではないので非常にわかりづらかったと思います。もし気にかけてくださっていた方がいたら、本当に申し訳ありません。
また、貴婦人シリーズのショールなどのオーダーご依頼をたまにいただきますが、現在受け付けておりません。
ここに記述の内容は全てぬいぐるみを対象としています。
虚構メルヘンはアクセサリーブランドとしてスタートしているので、これまで過去作品の再製作を個別にオーダーくださる方へのご要望にはできる限り応じてきました。
アクセサリーに関しても一点物ばかり作ってはきましたが、ある程度パターン化されたものも多く、アクセサリーという性質上再製作のご要望に対してこちらもあまり構えることなく対応することができていました。
ぬいぐるみを作り始めて数年、
ラストの貴婦人から今年の個展へ向かう過程が大きな転機となり、どうにかこうにか自分の「好き」を追求しながら今の作品に至りました。
今年の春の東京個展で、虚構メルヘンは終わりました。
振り返っても、今の実感としても、虚構メルヘンの活動と大西けいの活動は繋がってはいますが別物のように思います。
個展後は、自分でしたこと、選んだことなのに何だかよくわからなかったことたちが、じわじわと何か実態をもって現れ始めているような、そんな感じです。
「これまで」が大切であるあまり、守りに入りすぎていたこともたくさんあって、でもそれはいつしか心と身体がばらばらのところにあるみたいなしんどさが伴うことになっていきました。
そのうちのひとつに再製作オーダーへのひっかかりがありました。
アクセサリーでできていたこたが、個展以前の虚構メルヘンのぬいぐるみ作品でできていたことが、今年の春の個展以降は違ってきました。
虚構メルヘンは今日で終わり!ハイ!みたいな、そんな簡単なわけには、当然いくはずがありません。
ものをつくり販売するというその流れの中にもタイプがあり、量産的なもの、戦略的なもの、もうほとんどが信念とも言えるようなもの…そのほかにも様々です。
それぞれにあるメリットデメリット。
自分との相性。
主観でジャッジして優劣をつけられるものではありません。
何が一番大切なのかというところにチャンネルを合わせていくような日々です。
細かくチャンネルを合わせていけば、そこからまた見えてくるものがあります。
こんな言葉でしか、再製作のオーダーを打ち切る理由を表明できない…
わかりづらくて申し訳ないです。なんか色々変わったんだねーと、認識していただければ幸いです。
ただ、オーダーの受け付けじたいを打ち切ることはしないでおこうと思います。
「再製作を受け付けない」を超えてのオーダー依頼そのものがとても少ないと思うし、それでもと言っていただけるならそれは素直に嬉しく思います。
◎オーダーしていただく際、ご了承いただきたいこと◎
わたしの作品が好きであること。
わたしの作風に理解があること。
再製作NG同様、完全にお任せというのもNGにさせていただきます。
イメージとして過去作品の写真を提示していただくのは大丈夫です。
時間を急がないこと。
あくまでも今のわたしの作風がベースなので、イメージ対象にそっくりにしてほしいという要望は受けられません。
最初のやりとりで難しいと判断したお断りさせていただく場合もあります。お気軽にお問い合わせ下さい。
今後オーダーに関して変更事項があればまた新しく記事にします。
展示会でお迎えがなかった子は展示会終了次第順次通販対応していくのが基本系です。(例外もあるかもしれません。)
全てお任せでという形のオーダーであれば展示会や納品での一期一会を楽しみにしていただきたいです。
ご遠方の方には心苦しいこともありますが、オーダーの際は全てお任せではなくある程度、具体的でなくてもいいのでイメージを持っていてほしいのです。
ものづくりで「食えてる」「食えてない」はさて置いて、作り続けられる今があることは本当に幸せなことだと思っています。
とくに今年は災害があちこちで起こりすぎて余計に心が痛むし、生きていたら色んなことがありますね。明日何があるかわからないからね。今、できることを頑張っていくだけです。そうすれば自ずと、見えてくるものがあると信じています。
変わらずに応援してくださっている方には深く感謝しています。
いま作家活動は、昔と比べてのんびりペースですが、大切に作り続けていこうと思います。
最後に、この記事を書くきっかけになり、オーダーについて改めて考える機会をいただけた子たち。
ペットのわんちゃんをモデルにした子たちです。