私達が使っている原材料 バター
私達が使用しているバターは二つの銘柄です。
その一つは カルピス社のバターです。そうですねカイザーのお菓子の75%ぐらいに使ってます。
もう一つは ベルギーのAOPバターです、名前は「オルトアルデンヌ」と言います。
これが25%程度を占めます。
バターの原料は生乳に違いはないのですが、生産する地域を限定していること。
製造工程のチャーニングを時間をかけ重きを置いて製造していること。
勿論自分の味覚で確かめますよ
おもにこの三つを重視してこの二つのバターを使用してます。
お菓子の製造工程はドイツ方式(ドイツメソッド)ですので、ヨーロッパで製造しているようなチャーニングをしっかりしたバターを使い、軽くなりすぎず、かといって重くなく、存在感のある風味、そして口どけの良さとが、一味違う焼菓子に仕上がるのです。
そんな思いと共に創業以来カルピスさんにはお世話になり。そしてほぼ10年前より
AOPバターにもお世話になってます。現在カルピス発酵バターも使用量の半分ぐらいでしょうか。これがまたいいんですよ。
自分たちの思い描くお菓子の設計図とイメージに無くてはならないバター達です。
いつも感謝です。ありがとう。
お菓子の原材料
間があいてしまい済みません。
昨日まで西宮阪急百貨店の「西宮って素敵」の催しに出店していました。
お菓子屋のショーケースに私たちがいつも使っている原材料を並べ説明文を付け
それだけで一つのケースがいっぱいになってしまいました。
お客様も不思議そうにご覧になって小麦粉を売っているの、卵、バターも売り物、とお聞きになってました。
私達は初めての方に私達が造るお菓子がどんな材料からできるのか、その産地やどうしてそれを選んで使っているのかをご説明して、私達のお菓子造りを御理解いただきたいとの思いでした。
いつも私達のお菓子を御利用し下さるお客様がこのような材料のことをもっとお店でも展示するべきだと御提案も頂き楽しい、学ぶことの多い出店でした。
これから少しずつ私達が選び、使用している原材料のことについて書いてみます。
出会い
やっと朝夕は秋と感じるこの頃です。
秋は実り、収穫、ドイツではオクトバーフェスト(収穫祭)ですね次々と美味しい味覚が手をつないでやってきます。
先ごろお芋(サツマイモ)で困ってしまいました。だいぶ前から地元西宮の奥で有機栽培のお芋を造り弊店にお届けしていただきました。今年はアライグマに根こそぎ
荒らされてしまい収穫無のお話で困り果てていると。
宮崎県の方より育てたお芋を使ってみる気はないかとのこと、サンプルと一緒の
お手紙に、お芋に賭ける高い志を読み、お芋の美味しさにも感心しました。
今年はレモン農家の方、そしてお芋農家の方と、ご自分の仕事に誇りと、熱意と
高い志をお持ちの方にご縁ができました。
スタッフ共々お手本にし精進を続けていこうと思ってます。
今日一日
朝から強い雨脚で職場に着くまでに足元は凄い濡れようです。
午前中は風雨とも然程でもなく、時折強く打ち付ける雨の激しさが台風が近づいて
いることを教えてます。
今年に入り自然の力の凄さ、空恐ろしさをこれでもかと知らされました。
少し甘く見ていたのでしょう。自然の力に心底畏怖の想いを強くしました。
今日一日厨房の窓の外に目をやりそんなことを考えていました。
ブログを打ちながら耳に入るテレビニュースは各地の被害を伝えています。
どうぞこれ以上の被害が広がらないよう唯祈るのみです。
バターのお話
「カイザーのお菓子にはAOPと書いてますが何のことですか?」
と良くお尋ねになります。
35年前ドイツで働いているときに出会ったのはトハンニュバターでした。素晴らしく
親方の自慢のバターでした。
今から10年ぐらい前になりますか、親しくして頂いている商社の社長さんがお見えになり、このバターを輸入することになったが使えないかとのお話でした。
まさかトハンニュバターに日本で再び出会えるとは思いもよりませんでした。一も二もなく飛びついて使いました。
そしてAOPのことを調べ、AOPとはEUの委員会が定めた厳しい品質基準に
クリアして認証される、それはそれは厳しい基準だと知りました。
一昨年トハンニュバターは会社統合により無くなりました。現在はカイザーが使用しているAOPオルトアルデンヌバターとなりベルギー国内では唯一AOPバターです。その素晴らしさを焼菓子で表現したいと思い造ったお菓子にAOPと付けてます。
ドイツ菓子をドイツメソッドで造る私達はバターと粉に神経を使います。
カルピスバターとAOPバターから私達は大きな力をいただいてます。
感謝、感謝です。