プロ野球、正式なキャンプインは2月1日ですが、選手は全員
現地入りして合同自主トレをやっているのだから、実質キャン
プは始まっていると考えて良いでしょう。
ところで我が中日ドラゴンズですが、外野手を見ると、平田、大
島、和田でレギュラーは順当という感じ。そして実力者で好不調
の落差は大きいものの調子づくと手がつけられない藤井、飛ば
し屋の古本、松井祐介といて、そこに友永に井領という社会人
ナンバーワンを争う即戦力ルーキーがいます。
ただでさえ余っているところへ、新外国人を何故獲得するのか
疑問。ポンコツであることを期待していたのですが、獲得したナ
ニータは、非常に魅力的な選手なのです。
低めに滅法強いです。長距離打者ではないものの、すくい上げて
バットに乗せるのが上手いので、ホームランもそこそこ増えます。
また、こういう選手は低めのボール球にも手を出しがちですが、こ
の打者は見極めが実に良いです。ドミニカの選手はブランコを除く
と選球眼はおおよそ良いので、ナニータはシーズンに入ってもこの
見極めは保てるでしょう。
また、低めに強いといっても、高めに弱くはありません。穴はない
感じで、しかも打席での集中力の高め方も、上手いように見えま
す。インテリジェンスがあります。守備力と走力も、なかなか良い
です。
いらないと思っていた外国人外野手ですが、この選手であれば、
見たい気持ちが強まりました。そして、3割1分の15~20ホーム
ランが予想できてチャンスにも強いとなると、使わざるを得なくな
ります。どういう使い方をするのか、勿体無い選手が随分出てき
ますが、楽しみは楽しみです。
ところで、最下位予想もされている中日ですが、それは落合嫌い
の記者たちの願望も入っていると思います。
大学・社会人(独立プロリーグも含む)のトップクラスの選手ばか
り、9人をドラフトで獲得しています。更に、2年目の桂と育成枠
ですがやはり2年目でキャンプ中に支配下されそうな岸本の2人
も、ほぼ即戦力ルーキーと考えて良いです。
つまり、即戦力になってもまるで驚かないレベルのルーキーが、
11人いることになります。
更に大きいのは、吉見と浅尾が復活しそうなことです。吉見は鳥
取のワールドウィングに初めて行ったのですが、そこでのトレーニ
ングが良かったようで、肘の状態が良く、しかもフォームの微妙な
改造にも成功したようで、全盛期と変わらぬ状態に戻りそうなので
す。
吉見の場合、ここ2年は戦力になっていませんが、故障前は2年
連続で最多勝を取るなど、今年FAでの獲得を狙っていたオリック
スの金子と同レベルの投手だったと考えて良いでしょう。そしてそ
の当時に戻るということになれば、去年の布陣に金子の獲得が
成功して加わったと同じと考えて良いでしょう。
バルデスという新外国人左腕も、カブレラよりははるかに勝ちを
稼げる投手です。つまり、投手陣も、層が厚くなっているのです。
去年と変わりばえしない戦力などと言っている人も少なくないよう
ですが、それはまるで見ていない人が感情で言っていると思われ
まして、実際には、去年と雲泥の戦力差なのです。なので、中日
自体、弱いとはおよそ思えないですね。キャンプが、楽しみであり
ます。