春と秋の彼岸の頃、江戸庶民が定番のように行っていたのが、タイトルにある六阿弥詣(ろくあみもうで)です。
行楽を兼ねて、阿弥陀如来像が安置されている6ヶ所の寺院を参詣するのです。
その代表的なコースの一つは、駒込の西福寺から始まって、足立の延命院、西ヶ原の無量寺、田端の与楽寺、下谷の常楽院、亀戸の常光寺といった順番です。
まあ、代表的なコースはどれも、25キロメートル前後でして、ほぼ1日がかりでした。かなり、良いウォーキング運動です。そこで、次のような川柳が、ありました。
「練れてきて 七番になる 六阿弥陀」
これ、思い切り、下ネタです。六阿弥詣による下半身運動で、女房のアソコの具合も良くなるため、帰ると交合に及んでしまうことを、意味して謳われた川柳です。六阿弥陀の次に行うということで、七番とされました。
何ともおおらかで、本来の日本人らしいところですが、25キロメートル歩いた後の楽しみがアレというのは、江戸人の体力もなかなかのものですね。