金剛草履の安売りから生まれた「二束三文」という言葉。 | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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江戸時代、お金の一文は、今の価値にすると25円くらいです。三文は、100にもなりません。


今でもよく使う「二束三文」という言葉は、二束まとめても三文にしかならないということに例えて、凄く安い物を差す時に使う言葉です。確かに、100円ショップより、安いわけです。

また、三文という言葉自体安いことを表す表現としてよく使われますね。三文判、三文雑誌、私もよく「三文役者」なんて・・、言われたかなあ・・。江戸時代は、よく使われた言葉だそうです。


超流行作家の山東京伝が記した『骨董集』という書物に、「今、物の価の安きをいふ諺は、元、金剛の価より出たり」という記述があります。


金剛とは、金剛草履のことです。藺草や藁などを用いた大型の草履でして、これを江戸時代の初期は、二足で三文という安価で売っていたのです。


二束三文はここから生まれた言葉でして、正確には「二足三文」と書きます。

ただ、安売りの店が増えて、品物をまとめて投げ売りする習慣が定着してからは、二束三文という書き方も生まれました。二束と数える品物の方が多いからです。


それにしても、この言葉、今でもかなりそのまま残っていますね。消さないで欲しいものです。こうした江戸時代から前に生まれた伝統の言葉は。