これ、違いはありません。意味は、どちらも「愛想がない」とか「優しさ
がない」という意味です。
ただ、元々「そっけない」という言葉は、ありませんでした。漢字で「すげ
ない」を書くと、「素気無い」となります。それを、「そっけない」と、読み間
違えた人がいたのです。
この読み間違いは、最初は冷やかしで色々話題になっていたのですが、
次第に本気になって、やがてその「そっけない」が言葉として成立してし
まったのでした。漢字で書くと、「素っ気無い」で、「っ」が入ります。
このように、間違いやおふざけ、冗談が次第に真実のように成立してし
まうケースは少なくないので、恐いといえば恐いし、面白いといえば面白
いですね。
今は、むしろ「そっけない」の方が響きが軽やかなせいかよく使われます
が、本来の言葉である「すげない」も、使われます。むしろこちらの方が、
私は情緒があるし、文学的な香りが漂う気がするのですが、その分固い
というか、書き言葉的な印象になってしまうのでしょうか。
今度、女性に冷たくされることがあったら、「そんなすげなくするなよ」と、
言ってみようかな。多分、ハンマーか何かでぶん殴られるでしょうが。