江戸3大ポルノの著者のプロフィル | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

ブログの説明を入力します。

江戸時代、数々の小説の名作は生まれましたが、影の名作、、「三大奇書」

と呼ばれてマニアから絶大な人気を集めた作品がありました。


『逸著聞集』、『あなおかし』、『はこやのひめごと』の、3作です。特徴は、いず

れもポルノの短編小説集ということでした。江戸時代といえば、春画が花でし

たが、エロ小説も同様に人気娯楽だったのです。


この3作のもうひとつの特徴は、いずれも学者によって書かれていることです。

著者は、『逸著聞集』が山岡俊明、『あなおかし』は沢田名垂(なたれ)、『はこや

のひめごと』は黒沢翁満(おきなまろ)で、いずれも当時、著名な国学者でした。


その中で、黒沢翁満は変わり種でして、若い頃、戯作者を目指して山東京伝

に弟子入りしています。しかし彼のあまりの博学に驚いた山東京伝は、戯作者

よりも国学者の方が向いているとして、円満に破門しているのです。


黒沢翁満は、師匠の勧めを守って国学者として名を上げましたが、それでも創

作への意欲と夢を捨てられず、ポルノ小説を発表し続けたのでした。それだけ

ポルノ小説は、江戸時代の庶民にとって魅力的な媒体だったのです。


ただこの「3大奇書」、いささかマニアックな内容もあり、たとえば『あなおかし』

などは、男性のマスターベーションを「身も損なわず、浮き名も流さず、世間の

害にもならず、結構なものだ。聖僧か仏陀の教えではないか」などと、賛美して

いるのです。勿論それだけの内容ではなく、濡れ場もふんだんに含まれており

ますが。


これらの書は、男性のみならず、女性からも根強く人気を集めておりました。

江戸の女性は、肉食でした。