君への手紙。 | やさしい時間

やさしい時間

ときメモGSの妄想小説です。

ネタバレなSSもアリ。
一部限定公開もアリですのでご注意を……。

 拝啓。

 空高く馬肥ゆる秋、と申します。すがすがしい気候になってきましたが、君はどのように過ごしていますか?
 僕の方は変わらずな日々を過ごしています。

 実家を離れて一人で生活するようになり、これまで全くすることのなかった家事も少しずつではあるけれど覚え始めているよ。洗濯機の使い方も知らなかった僕が一人で生活するようになるなんてね。でも、実際に家事もやってみると面白いもので、近頃は少しずつ料理のレパートリーも増えてきています。
 とはいえ、ゆっくりと家の事が出来るのは休みの日くらい。平日は毎日遅くまで研究室に籠っているよ。長年憧れていた研究にようやく携われるようになって、毎日が充実しています。

 休日には少しばかりの遠出をするのが楽しみで、週末ごとにあちらこちらへと足を延ばしています。そろそろ空気が澄んできたから、夜に出かける事も増えました。少し郊外へ行けば、こちらでも良く星が見えます。
 そういえば、昔君と一緒に遊園地のゴーカートへ乗ったことがあったね。あの時はまだ高校生で、当然自動車なんて運転したこともなかった。安全運転過ぎて小さな子供にも抜かされていたっけ。今では良い思い出です。(あ、当然今も安全運転を心がけているよ)

 君の方はどうだい?新しい生活には慣れましたか?
 お盆にはそちらへ帰ることができなかったけれど年末年始には何とか帰省が出来そうなので、そちらに戻った際には君と彼のお店にも立ち寄ろうと思っています。

 では、季節の変わり目なので風邪などひかないようにくれぐれも気を付けて。


                                氷上 格



 暑中見舞いをもらっていたのに、日々の忙しさに追われて返信をするのをすっかり忘れてしまっていた。秋に入り、祝日などの関係で休みが増えて部屋を片付けている時にそれを思い出して慌てて筆を執った。
 季節外れの夏らしいイラストに懐かしい丸文字、思わず君の笑顔を思い出す。本当に懐かしい。君に出会っていなかったら、きっと僕はあの頃のまま融通の利かない堅物のまま、今こうしていることもなかっただろう。
 書き終えたハガキを手に、近所のポストまで出かける準備を始める。(と言っても手近にあるジャケットを羽織る程度だが)

 そうだ。今年の年末に帰ったら、君に報告しなきゃいけないことがあるんだ。今の僕があるのは君のおかげだから、誰よりも一番に君に報告しようと、以前から決めていたこと。
 家の鍵をカチャリと取り上げる。その音に気が付いたのか、部屋の奥からひょこりと彼女が顔を出した。どこかに行くの、と問う彼女に笑って答える。
「ああ、少し出かけてくるよ。すぐに戻る」
 そう、君の傍で君の恋を見守り続け、人を想う素晴らしさを教えてくれた君に。他の誰よりも先に、報告したいんだ――。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


10月6日は氷上君のお誕生日!

てなわけで、もっと前から準備しておこうと思っていたのに結局当日になってから慌てて書いたので何だか雑なシロモノですo(TωT )

何気に主は氷上君が好きです(o´ω`o)
GS2では2番目くらいに好き。(1番は言わずと知れた若王子先生ラブラブ!

氷上君、お誕生日おめでとうございます。
生まれてきてくれてありがとう(*^▽^*)