若王子先生、倒れる | やさしい時間

やさしい時間

ときメモGSの妄想小説です。

ネタバレなSSもアリ。
一部限定公開もアリですのでご注意を……。

【君が傍にいたら】


若王子 好き以上
気配り150以上



―放課後・化学室―


女子生徒「こっち終わったよ~」
デ「うん、こっちももうちょっとで終わりそう」
女子生徒「わぁ、急がないと部活に遅れちゃう」
デ「あ、あとちょっとだから、いいよ。部活に行っておいでよ」
女子生徒「ホント?ありがとう、じゃあ行ってくる」
デ「うん。部活、頑張ってね」


 ガラガラ(化学室のドアが開く音)


??「あれ、○○さん?」
デ「あ、若王子先生!」
若「今日は掃除当番ですか?御苦労さま」
デ「はい。もうこれで終わりです。……若王子先生、あの…」
若「はい、何でしょう?」
デ「どこか、お体の具合でも悪いんですか?顔色が…」
若「あ、いや。大したことは…あ……」
デ「若王子先生!」


 どさっ(倒れる若王子)


―若王子のアパートにて―


デ(先生、ひどい熱…。大丈夫かな…)
若「……ん?」
デ「あ、若王子先生。目が覚めましたか?」
若「ここは…」
デ「すみません、勝手にお部屋に上がらせて頂きました。先生、化学室で倒れたんですよ。ちょうど真咲先輩がアンネリーの配達で学校に来てたので、お願いして先生のお宅まで連れて来てもらったんです」
若「そうでしたか…。今日は朝から体調が良くなかったんだけど…。心配をかけてしまいましたね」
デ「そんな事…」
若「真咲くんにも迷惑をかけてしまいましたね。……○○さん」
デ「はい」
若「その…もしかして、ずっと手を握っていてくれていたんですか?」
デ「すみません…。若王子先生、何だかうなされているようでしたので、つい…」
若「あ、そのままで」
デ「?」
若「そのまま、手を握っていてくれますか?」
デ「あ、はい」
若「……僕は、ずいぶん長い間、独りでいたから…。こうして具合が悪くなった時に、誰かが傍に居てくれるという事がありませんでした」
デ「若王子先生…」
若「それが寂しい事だという事にも気がつかずに…。だから、今、こうして君が傍に居てくれることがとても嬉しい。…ねえ、○○さん」
デ「はい」
若「だから、そんなに心配そうな顔をしないで下さい」
デ「でも…」
若「君が傍に居てくれる。それだけで、僕は満ち足りた気分になる。だから、君にも笑っていてほしい」
デ「…はい」
若「うん。やっぱり君は笑顔の方がいい。…もう少しだけ、こうして傍に居てくれる?」
デ「はい」
若「うん、ありがとう…。君が傍に居てくれる。それだけで、僕はこんなに幸せな気分でいっぱいだ。だから、もう少しだけ、傍に……」
デ「若王子先生?」
若「……」
デ(眠っちゃったみたい。でも、若王子先生、今まで独りきりだったって…寂しくなかったのかな…)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


年末に風邪をひき、何となく思いついたネタです。


mixi版では、若王子先生は保健室に運び込まれたという設定でしたが、ちょっとアレンジしてみました。

若王子先生のアパートは築30年以上の木造2階建ての2DKくらいが希望です( ´艸`)


近頃は若王子先生の生立ちとか考えるのが楽しいです。

だから最近の若王子妄想は、ちょっと影のある人に仕立て上げようとしているのですが、うまく表現できているかしら?φ(.. )