ブログを御覧いただきありがとうございます。津軽三味線奏者の佐藤壽治です。
三味線を構えるまでに6回も使ってます。
自分でもルーティンがこんなにあるなんてびっくりです。
何気なくやっている事であるんですが、どれか一つでも抜けた時の演奏中に「あ」と思っている事が今まで何回も経験してます。
大事な事を粗末にしていたり、時間が無くて出来なかったり、そういう事で自分の実力が発揮できないなんていうのは悔しいですし、ばからしいですよね。
そういう経験を反省して身につけていって今があります。
三味線を構える時も同じで、反省から学んだ事を確認しながら構えています。
さて、糸の位置などを一通り見て、胴掛けや天神カバーなどの取り付け具合もチェックします。
天神カバーは舞台の上では外す事が多いですが、飾りになっている天神カバーの場合は外さないで出演します。
津軽塗で胴掛けと天神カバーがセットになっているものは工芸品・美術品の趣もありますので外さずにおく場合が多いです。
胴掛けは皮紐の緩みがないかどうか、また胴の角に合わせてあるかどうかを確認。
天神カバーは落ちないように、滑り止めを内側に取り付けたりして細工したりします。
最後に胴掛けの皮紐のところに新品の2の糸と3の糸を挟んで準備完了。
三味線を足の上に置くのですが、その前に確認するのはわたしの場合だとズボンの生地の具合を確認します。
普段、タックのついたズボンはなるべく選ばないようにしています。
スーツであっても、普段着であっても生地のたるみが気になります。
袴をはいている時も同じで、袴は着物の上でするするとたるみ部分が演奏中に移動してしまいます。
三味線が落ちようとする方向に袴を少し引っ張った上に三味線を置くようにします。
お稽古中は洋服で行う事が多いのですが、洋服だって中にはデザインの関係で肌の上を生地が滑っていく事もあります。
ここは舞台衣装であっても同じなんですね。
だから基本的にジーンズが一番演奏しやすいと思ってます。
演奏中に三味線が動かないように、もあるのですが楽器を落としたくないという事の方が大事だからそうしているかもしれません。
三味線を足の上に置く時のひと手間で変わる事もあります。
さて構えの続きはまた明日に続きます。