美しい静かな田舎暮らしを考えて
別荘地で中古物件を買い、車なしで暮らす、地球にやさしい生活の軌跡。

一度は完成したのだけど・・・。再調整の決定!

11月15日落ち葉掃除のあとのすがすがしい溶岩道路

[1/10]・・今ようやく振り返ることができるようになった溶岩敷石歩道の制作
[2/10]・・多雨の十里木で、溶岩敷石歩道を作るわけ
[3/10]・・溶岩敷石歩道のもくろみと制作レシピ

からの続き。

一連の冒頭で、溶岩歩道の完成は、10月19日と書いたけど、実は一度その4日前に完成させていた。

4日前、1つ1つの溶岩の高さと傾き角度を合わせ、溶岩同士の隙間に土を詰め込むため、プラスチックスプーンを夜中まで、しゃくしゃくと突き刺しては、完成させたのだけど、次の日、恐る恐る仕事の仕上がりをチェックしに行くと。。。

思いの他、きれいに仕上がっていたものの、最後の方の作業となった、敷地入口側1/4のスペースの傾きが、すぐに気になってしまった。

個別の高さの調整は完璧だった。
ていねいに作業したことが逆にわざわいとなったのか、暗闇の中での作業の結果、歩道の平衡角度が、敷地のゆるやかな傾斜に沿わず、あくまでも道としては正しい水平だったのだ。

歩道自体の完成度としては問題無い。
しかし敷地の地勢には、ちょっとそぐわない印象はぬぐえない。
敷地の印象に、少し逆らっている感じがしていた。

さて、歩くにはまったく問題がないわけなので、これで完成とするか、調整しなおすか・・・・。

制作中の日々は、夢見が悪くなるほど、たいへんな作業だったので、一度完成したものを、また掘り起こして調整しなおすことは、気持ちを奮い立たせるのには、とてもパワーが必要だったけど。。。
しかし、それでも、それほど躊躇せず、また調整しなおすことに決めたのだった。

また作業をしたくないとは言え、一度は、きれいに作業したものをちょっと溶岩敷石を剥がして、角度を付け直すだけなのだ、一生使う生活道路なので、後悔しないように頑張ろう!
と、疲れた身体と抱えたストレスに反して、気持ちは即固まった。

そして、それから続く4日間の雨の中で、身体を休め、作業に備えたのだった。
作業はしたくないくせに、雨の間、屋内から溶岩歩道を眺める度に、不完全と思えるものに、手を付けられない状況に、もどかしさとストレスを重ねた。。。



そして、雨あがりに迎えた最終調整作業。
作業開始は10月18日の、のどかな午後から、開始となった。

調整部分の最初にあたる溶岩は、くしくも調整部分の中で、一番大きなものだった。
以前の作業で設置して埋めたとき、ぎりぎり浮かせることができたほどの重さだ。

最初に作業する溶岩がこれなら、一番たいへんなものが最初に終わるので、楽でいいかもと思いながら始めて、その巨岩に手をかけた。

・・・動かない。。。

4日間の雨に濡れた溶岩の岩肌は滑り、表面にかみついた微粒子の土が、さらに滑りやすくさせていたということを除いても、・・・これはおかしい。。。
動かせないわけがない。。。

すぐに原因は分かった。。。
4日の間、多量の雨が降りしきり、それを溶岩は、しっかり吸いこんで重さを増してしまっていたのだ。

それがわかった瞬間、僕は思わず立ち上がり、十里木の天を仰いだ。。。

僕の筋力だけでは、思い通りに動かせなくなってしまった巨岩を、精妙に高さと傾き角度に調整する手間暇と時間を考えると、絶望しか感じなかった。。。

現代社会において人間の足は、道は平らなものとして、慣れているので、ちょっとした凹凸も敏感に違和感として拾ってしまう。
この溶岩敷石歩道は、単なる庭のオーナメントを作っているわけではなく、毎日使う、生活道路として作っているわけなので、違和感を感じることがないことはもちろん、歩くにあたって特別意識することのないレベルに仕上げることを絶対としている。

早ければすべての作業を3、4時間で、調整を終えるつもりだったのに、この巨岩だけで、調整に2時間かかってしまった。。。

2度と作業はしたくない、いや、できないので、何度も地面に目線を近づけ、高さと傾き角度を確認した。

・・・幸い、散歩する人は通りかからなかったけど、すでに人からどう見られるか、気にしている余裕は全くなくなっていた。。。

最初に作業した、その巨岩の調整で、蓄えていた気力をほぼ限界近くまで、削られてしまった。。。

天然の溶岩ならではの面倒さは、市販されている形の整えられた石ではないので、個別の石同士で、地中でそれぞれの形でかみ合っていて、そのため、一つの石を剥がすために、隣の石を数個剥がさなくてはならなくなることがほとんどだった。
作業開始後すぐに、一度、完成してきれいに仕上がった溶岩敷石歩道が、剥がされた溶岩跡で穴だらけとなってしまった。。。

その痛々しい歩道を見ると、巨岩を動かした体力の消耗はもちろんだけど、気力が著しく低下して、作業の完了が危ぶまれるほどだった。

しかし、この乱してしまったまま、放っておけるわけがない。。。
今日はもう休んで、また明日から再開しようか。。。
残りの作業を明日に延期したら、その間、成長して膨大に膨れ上がったやりたくない気持ちに耐えられるか。。。 一日でも早く、完璧な歩道を見て、その上を、毎日、何事も無く、普通に妻と歩きたいのではないか。。。

だったら、今日、やるしかないのだ。

一度は完成したのだけど・・・。再調整の決定!

次は、
[5/10]・・最初から艱難に見舞われ、絶望と限界のまま作業。。。
に続きます。

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