今の大学受験は受かりにくいか(大学受験の戦略について) | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190324-00063635-gendaibiz-bus_all

 

 このような記事がありました。主に私立大の傾向についてまとめられています。以後最低10年は変わりそうにないそうですので、参考になさってください。

 

 記事を読むのも手間ですので、まとめますと、

・私立大学の定員厳格化のせいで、都市部では大学受験が厳しくなっている

・MARCHレベルが特に厳しい

・私立文系が大きく乱れている

 

 とのことでした。これはすでにこのブログでも何度か触れていることでもありますが、僕の実感としても、昨年からかなり厳しい状況であることは言えると思います。

 しかも、この記事にあるように、今後最低でも10年は定員などを増やしたりはできないとなると、多くの人にかかわってくる問題となるでしょう。

 

 あわせて、再来年より大学入学共通テストが始まり、記述式、論述式が重視される流れがあります。今日は僕なりにこの流れに置ける対処策、心構えなどを述べてみたいと思います。

 

 まず、この流れ自体は日本にとってはよい流れだと僕は感じています。

 

 特に5年くらい前までの特に私大を中心とする大学入試制度は不透明だし、推薦などが過剰に不公平感を感じさせるし(それは今もありますが)、そもそも入学をした大学生(特に私大の中堅以下)が幼稚園児のように遊んだり、バイトしているだけ、というのも気になっていました。

 やたら学力が低い名門大学の子も多いですし。

 

 東大だけを目指して努力をしてきた僕のような人間にとっては、この仕事についてから、特に私大に関しては不可解なことが多いです。

 

 必修が日本一多い東大の1、2年生では、いくら手を抜けるといっても、勉強もしっかりしている人間は結構いました。医学部や海外の大学の話などはきくにつけても恐怖を覚えるような厳しさですが、日本の理系でも、実験もあるし、各種レポート、卒研もそこそこは厳しいです。

 

 これが、MARCHより下の、特に文系になると、大学生なのか遊び人なのかわからない人種が、元僕の教え子を見ても、多いです。それでも世間では一応大卒となってしまうのですから、日本全体にとって良いはずがありません。

 

 少子化が窮まってからは、さらに大学が青田買いをどんどんやるようになり、激ヌルのAO入試や推薦、指定校推薦などが増えるようになりました。実際に潰れてしまった大学もありますし、経営は厳しいものがあるでしょう。

 大学経営というのは、凝り固まった伝統による「ネームバリュー」しか判断基準が存在しない市場であり、おかしなことが多いです。それがさらに強まったのがここ10年くらいでした。

 

 明治や法政など、凝り固まった中でもイメージを刷新することに成功した大学もありますが、それも結局はMARCHという括りがあったうえでのことに過ぎず、中学経営のように競争原理(進学実績のような逆転ツールが存在する)がクリーンに働いているわけではありません。

 

 しかも私大ほど、自身の模試での偏差値を吊り上げるために、多くを推薦やAOで人数を確保し、入学人数を絞ることをやっていました。しかも蓋を開けてみると、募集人数の数倍の人数を採っている学部もあったりして、金銭の匂いがぷんぷんするのが、しょうがないとはいえ、これが多くの私立大学のあり方でした。

 これでも年間2000万円を超す助成金を国からもらっているのです。

 

 一方で、中学や小学校から内進してくる、外部受験生に比べ、あまりにも能力・学力の低い大学生がMARCHなどには混ざっています。(日大や東海系列などの中堅校では、大学進学時に内部生にもしっかりテストがありますが、なぜか上位の内進ほどそういうものはない)

 

 これが日本全体にとって、国の繁栄に寄与するのか、を皆さんにも冷静に考えていただきたくは思います。

 

 我が子が、名門大学出身であると謳いながら、実質内進生で、大学名から世間で期待されるほどの学力や能力がなく、社会に出てから浮いてしまったり、やっかまれる事実を想定してください。ガワがよければ、なんでもいいわけではないと、僕は思います。

 

 もちろん、遊んだり、勉強や研究のこと以外をして見聞を広げることも大学時代には大事ですので、そこを否定するつもりはありません。(僕もバンドばっかりやってたわけですし、笑)が、不公平感が強いのがどうも気にはなります。

 

 僕は大学の全体の数も、半分くらいで良いのでは? と思ってもいます。勉強をしない大学生、学力を重視しない大学など、日本に必要でしょうか。視野を広く持っていただきたく思います。日本人全員が大学にいく必要などないと思います。

 大学にいかなくても、偏見を持たれずしっかり稼げる社会になってほしいものです。

 

 大学の中身を聞くにつけても、税金を投入するべきほどのものは少ないので、今政府がすすめている「理系研究を重視する」の流れで良く、文系は本当に優秀で向学心のある子だけが受かれば良いと思っています。

 

 

 このような流れの中での「私大定員厳格化」なので、競争がよりクリーンになったと感じます。難易度の水準としては競争倍率的にも、90年代に戻った感じです。(今は少子化で90年代のころの5分の3くらいしか子どもがいない)

 

 

・狙うなら、国公立、理系

 ……ただ、流れとしては、「受かりにくい」とここまで言われると、尻込みする(保守的になる)のが全体的な流れです。中堅大学のAOや推薦も、今後どんどん増えていくことでしょう。(MARCHはすでに目一杯使っている現状)すると、推薦などの枠におされ、中堅の一般枠が減り、ますますMARCH以下にも受かりにくくなります。

 

 するとこういう時には「本格的に、それでも日和らずやる子」が勝ちやすくなります。中学受験の女子で、桜蔭中が徐々に志望者が減っているのと同じような現象です。

 

 女子が桜蔭を狙うのは大変(豊島岡までなら標準問題を固めまくれば可能性が出てくる。が、桜蔭と女子学院はそれでは厳しい)なので、その難関対策を敢えてやってくる子は少ないです。

 

 すると、そのすぐ下の難関に比べると、意外にも頂上は競争倍率が低くなっている現象があります。さらに、桜蔭を狙うと、それ以下の学校は簡単に思えます。だから、本格派を狙うと、(仮に桜蔭は無理でも)それ以下は受かりやすい(だから結局は豊島岡らへんで止まりやすい)のです。

 

 この原理が、大学受験でも同じなのですが、より強烈になりそうです。

 

 今の流れでは、御三家のようなトップ層の子でもサボると早慶は厳しくなりやすいわけです。すると、世間体のことも考えると、MARCHあたりで押さえにいきます。今までの常識では、東大を目指していると、早慶はわりと余裕だったのですが、この流れの中では、特に文系はきつくなります。

 

 今まで通り、MARCHは人気です。各高校のそこそこ成績のいい子はこのあたりを狙っていく、と同時に、今まで早慶を狙っていた子がMARCHもガチで受けに来ることになります。

 また、東大や早慶は無理でも、予備校がんばっていきゃMARCHくらいはなんとかなるだろうMARCHでいいや、のような空気があるのも事実で、そこがボリュームゾーンになってしまうのです。今の子の大半はそのような甘い心持ちで受験もやや舐める子が多いです。

 

 最近では景気もやや上向きなので(中国あたりから不穏な空気もありますが)、そうすると多数の大学を受ける子が増え、MARCHあたりが最も激戦となってしまうのです。

 

 特に理系:文系=3:7となっている現在の状況では、文系は競争倍率がかなり高い状況です。早慶くらい狙って、なんとかMARCH、といったところでしょう。高3の1年でなんとかなる、というのは楽観が過ぎます

 

 いくら地方創生といっても、首都圏に住む子がわざわざ地方にいくことはないでしょう。地方に下宿までしていく、というのは国公立大狙いでもないかぎりは厳しいものです。下宿費のこともありますし。となると、まあ、ただ単に首都圏の私大が激戦化するだけに地方創生の流れは、終わりそうです。

 

 一生懸命勉強した子だけが大学に行ける、ということで、僕はそれで良いと思います。(ただ、国立大の授業料はもうちょい下げて欲しい。安倍さんオナシャス)

 

 このような状況では、まずは、「MARCHでいいや」などの気分的上限を設けず、中高一貫校の子は、そのアドバンテージを生かして国公立を基本狙いつつ、早慶や上智を視野に入れていく、という昔ながらの王道の戦いをすることが、結局はうまくいきやすいことでしょう。

 個人的感覚としても、中途半端なことを言うより、いっそ東大を狙った方が、意外に入りやすい、うまくいきやすい現実がある、というのは過去記事でも何度か話題にしている通りです。

 

 また、理系は、上位を中高一貫校の子が占めますが、全国的に見れば競争相手が文系の半分以下であり、未だに受かりやすいです。数学ができない理系もたくさんいることを考えると、数学くらいは我慢して、そこそこの大学を狙っていくのが、人生にとっては良いのではないでしょうか。

 理系でも探せば、数Ⅲなしで受けられるところも多いです。

 

 とにかく、日和らずに最上を目指してみましょう。目指すのはタダです。また、中高一貫校の方は、中2から高1までで大きくサボらないようにしておきましょう。手を緩める場合も、読書くらいはたくさんしておきましょう。

 仮に中高一貫校の落ちこぼれといっても、公立中→公立高校の子よりは、圧倒的にまだまだ有利です。決意したところからで遅くはありません、やれるだけの準備をしておくことをおススメします。

 

 僕などは、小5から高3までの数年間を耐え忍んだだけで、その後の人生は非常に充実し、何者にも縛られずに自分ですべてを選択でき(苦労をしたとしても納得がいく)、やりたいこともやれる、経済的にもそこそこ稼げる、ありがたくも楽しい人生になっております。

 

 学歴を否定する動きもありますが、勉強ができる、というのはそれだけでは何にもなりませんが、何かを成したい時には非常に力になってくれます。

 

 ここを信じて、まあ、10代の諸君、まずは頑張り給え。

 ひよって言い訳ばかりをする大人になるのはやめましょう。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

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http://ameblo.jp/jyukuko/entry-12078350127.html
 

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また、現在、かつてないほどの多忙につき、やや返信が遅れ気味になっております。同時に複数のメールをやり取りしている場合もありますので、返信が滞っている場合は、かまいませんので催促してください。

 

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