伸びない人から学ぶ | お受験ブルーズ

お受験ブルーズ

現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 非常に才覚があふれているように「見えて」いる方々に共通することを分析した書籍やノウハウが巷には多いです。やれ東大理3がどうの、テレビの天才がどうの、と。売れるようで、たくさん書籍も出ています。僕もけっこうな数を読みこなしています。

 

 が、すごい人の本というのは、その人が独自に到達した凄みであって、非常にオリジナリティにあふれたものになっています。よって、他の人が真似できる部分があまりないことが多いです。もちろん、共通項と呼べるものはあるのですが、中々正確に探すのは難しいです。

 

 逆に伸びてない人間はわかりやすいのです。人間だれしもが持ち合わせる「業」「弱さ」ともいうべきものに負けただけの人たちなので、注意点が分かりやすいのです。見栄やらプライドというのはいつの時代も人間につきまとうものなのでしょう。

 

 一般社会ですと、この辺は周りの他人は気づいていても当の本人には分かりにくいもの。それが故の相克もよく見かけます。ですが、受験では模試や入試結果という厳然とした結果・データがあり、その因果関係が分かりやすいです。

 

 やはり、やり方、教材、資質、環境、そして何より本人の内面など、受験生本人の性質が伸びやすい条件をいくつか満たしていないと、伸びることはありません。非常に冷厳で、非情な部分があります。

 

 教材や環境面は親がなんとでもしてあげられますが、今は情報社会でそこでそんなに差は生まれにくいです。インターネットなどの隆盛で誰でも最高峰の知識・知見・ノウハウに触れることができるようになったので、より「本人の内面」が成否を分けるファクターになりやすいなっていると感じます。

 

 いつも何点も例をあげて、要点がブレますので、今日は1点のみにします。僕が最重要視する内面は以下のポイントです。

 

・他人に指摘された点を改善できるか(素直さ)

 

 ……これがポイントです。このブログでは何度も述べているように、素直さのある子は、努力さえすれば必ず数年のうちに上位にいます。逆に、素直さがないことが、ほとんどの子の低迷にかかわっています。

 

 もちろん、前提として基礎的な計算力や読解力があって、の話なのですが、「素直にいうことをきく」というのが多くの人にとって難しいようです。小学高学年くらいになると、親の言うことに反発するのが8割方の子供の性質なのですが、優秀者の中にはそうでない子も結構います。

 

 親御さんが、よく「うちの子は言うことを聞かない」と嘆かれるのを見聞きするのですが、その親御さんがさらに親や上司、職場の同僚・後輩などから言われたことを「素直に聞けているのか」をみると、『蛙の子は蛙』となっていることも多いように思います。大人も素直になることは難しいのです。

 

 子供だけに素直に言うことを聞け、と言っても言葉が届くはずもありません。

 

 これは、各人それぞれが持つ、自己中心性と、「プライド」に深くかかわっていると思います。素直に聞きたいけど、プライドが邪魔をするのです。

 

 プライドというのは僕自身も難儀してきた問題で、ないと困るのですが、通常はマイナスに働くことの方が多いようです。僕の理想像としては、良寛和尚さん(参照:

http://norenjapan.jp/tradition_history_culture/ryoukan/)のような、子供に小バカにされながらも多くの善行をなした人生を参考にします。

 

 他人から何か言われた(指摘された)時に、「でも……」「いや……」という言葉が口をついて出てきてしまう時は要注意です。そういう時は相手の言葉を100%受け止められることはありません。僕は個人的に、この点を常に気を付けるようにしています。

 

 伸びない子のパターンとして、一番僕としてどうしようもないのは、「指摘したこと、僕が提案した改善点を100%やってくれていない」ことなのです。さすがに20年もこの仕事をやっていますと、いろいろと現学力や能力、努力の方向性からいろいろと見えてしまいます。

 

 このまま行くとダメだな、と確信して僕は改善点の提案をするのですが、それをやらないは論外としても、やってるように見えて、曲解している、理由や自我からくるなんやの理由をつけてちょっと違うことをやってしまっている、となることが多く、やはり成績は伸びないです。

 

 親御さんの立場としても、いつも接している子供のことはある意味で誰よりも見えている部分があるはず。そのうえでの注意・提案は子供にとってもプラスになることは多いです。でも、ほとんどのケースで親の言う通りにはならないものです。

 

 やはり、親の言うことをよく聞く覚悟のある子は成績優秀者が多いし、中高で反抗しても、最後はよい感じになることが多いです。ただ、親も提案するからには、間違っている可能性も含め、謙虚な姿勢、工夫した言い方は要ります。押し付けるようにいって人が動くことがないのは、大人も子供も同じです。

 

 もちろん、僕や親御さんが間違っていることもあるでしょうが、その場合も、100%やってくれているとはっきりと「すまん、このやり方はまずかった」と短期間でわかり、すぐに第2の手が打てます。指摘した側(僕や親御さん)の勉強にもなるでしょう。

 

 ですが、そこも中途半端だとそのやり方がまずいのかどうかもよくわからない、けど成績は上がらない、という低いところでの膠着状態に陥ってしまいます。これでは、1年ほどしかない受験戦争では負けます。

 

 これは、「てめーのやり方なんてカスだから、ワシのやり方にしろ」という権力めいたものではありません。(親御さんは弱み・交換条件などを引き合い出して、そうなっている場合も多い。ご注意を)

 

 生徒側からの要望などに答え、かつ志望校合格から逆算して考え、提案しているものです。生徒毎に全く違う、個別性の高いものです。そのカリキュラムがなぜ必要か、僕の場合はすべて理由つきで言ってあげることもできます。(といいますか、常に言っているはずです)

 

 プライドの暴走をちょっと抑えて、冷静に他人の言葉を聞くと、いろいろなことが一気に改善し、人間関係としても信頼を得やすいように感じます。伸びる子はそのようにして、どんどんといろんな人に助けてもらえ、よくなっていきます。

 

 伸びない子は、想像力も低い傾向にあり、他人の気持ちや空気を読むのも苦手な子が多いようです。

 やはり頭を打つまでわからず、痛い目に早めに合わせた方が人生はうまくいくように思います。模試などで、わざと難しいものを受けさせて、大きな挫折をさせるのも、親としては最高のプレゼントです。お山の大将で天狗になるよりは100倍良い人生を歩むと、これまでの指導経験からも言えます。

 

 何かを他人に指摘されて、それに抵抗があるとき、自分の中で何かが頑なになっているのかもしれません。大人も子供も、そのままだといろいろ軋轢を生むことを知識としてでもしっておけば、ずいぶん違ったものになるのではないでしょうか。

 

 というような記事内容も素直に受け取れるか、がすでに分水嶺となっているでしょう。ここ数年、このパターンの子が必ずいます。時代の流れで、そういう子が増えているのかもしれません。先生方も大変でしょうね。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

夏のスーパーコンサル2018、今年も始めました。(夏は終わりましたが、引き続きコンサルをお受けしております) 究極の受験セカンドオピニオンを体験してみませんか。もちろん、2度目3度目の方も歓迎です。ご希望の方は下記までメールをください。詳しくは http://ameblo.jp/jyukuko/entry-12386981062.html

hasetomo2009☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください)

 

お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

また、現在、かつてないほどの多忙につき、やや返信が遅れ気味になっております。同時に複数のメールをやり取りしている場合もありますので、返信が滞っている場合は、かまいませんので催促してください。

 

5年生や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。(九州や群馬、栃木、大阪、奈良、兵庫、京都などもありました)

 

教え子の医学部留学生がブログをはじめました。医学部にご興味のある方はどうぞご覧になってください。医学部生のきつさや海外生活なんかの赤裸々なところがわかるかもですよ、むふふ。

こちらです。 http://ameblo.jp/harryhawk-bp/entry-11385618245.html (閉鎖中のようです)

お勉強BLOGЯanK お受験ブルーズ-ランキング1 お受験ブルーズ-ランキング2   ←たまにクリックしてもらえるとうれしいです。