学ぶということの原点-無知の知 | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

こないだセンター直前期のしし座しし座高3生と話しておりました。彼は医学部志望生です。

 彼は私立中高6年間をまあまあのカンジですごしてきたのですが、僕から言わせると中途半端なのです。医学部に行くには東大並み、もしくはそれ以上の勉強量が必要です。そのために現役で受かりたいと思う方は、早くから対策をうち、受験勉強の期間も長いのです。

 彼も高2あたりからそこそこやる気になって頑張ってきました。ですが、先生によってやる科目とやらない科目があったり、しし座よろしく、自分が思ったことしかしなかったため、どの教科も弱点だらけなのです。まあ、僕の言う事を聞いてくれたのは幸いですが、実のところまあ、半分くらいしか聞けてないかな(笑)まあ、学校の先生や予備校の先生のいうこともそんなカンジで聞いているのでしょうね。それ自体は悪いことではないです。

 『学ぶ』というのは難しいなと思います。学ぶ側に絶対的な『謙虚さ』が必要だからです。いろいろと自分の意見もあるでしょうが、教えてもらうときは自分をゼロにして聞くべきだと思います。でないと結局、その人のいいたかったことがゆがめられたり、違う形で自分に入ったりしてしまいます。

 この作業が結構大変なようです。だれでもその『教えている人』が信用できるのかどうかは疑ってしまいます。そこでつい、自分の色眼鏡をとおしてしまうことになります。
 素直な子が伸びやすい、というのは厳然としてあります。素直だとこちらのやって欲しいことがそのまま入り、効果しやすいからです。素直な子はこちらの話を聞くときに自分がゼロに限りなく近くなっているのです。

 もし、それがダメな大人のダメな意見だっとしても、その先生がまったく信頼のおける人物でなかったとしても、一旦は謙虚に聞いてみることをおすすめします。少なくともひとついえるのは、向こうはプロです。こちらは素人です。つまり単純に場数が違うかもしれません。また、主観客観の観点からもちがった視点をもてるかもしれません。

 この究極が哲学者ソクラテスの『無知の知』です。「自分はしらないんだ」ということを知る、です。学ぶことの原点だと思います。

 はてさて、この子は現役で受かるでしょうか。うーん、厳しい……かな?

 あ、それでは今日はこのへんで。いつも読んでくださってありがとうございます。 




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