明日は中学受験ですね。ここに訪問され、僕に温かい言葉をくださる皆様のお子様やその関係者のみなさんが受験を通じて成長されることをお祈りいたしております。当然、いい結果がほしいというのもありますが、学校というのは縁だと思っています。その子や家族の努力や資質、進むべき道、それがすべて加味されて合否がきまるのだと感じています。
先日、うちの母親がスイートポテトを送ってよこしました。とりあえずぱくつきます。「あれ? すこし砂糖がたらんやん?」とおもったのですが、それがなんともおいしいのです。今ならそれが何故か、わかります。
ブログを見るようになってとっても勉強になったことのひとつは、母親という生き物?についてでした。ここによく来てくださるお母様方のブログは欠かさず見るようになった僕ですが、つくづく「母は偉大なり」と思います。この仕事をしていて常々感じていたことではありますが、このところ余計にそれを感じます。
昔、僕がセンター試験を大惨敗して帰ってきたときのことです。冬に猛勉強し、700点くらいはあるだろうと思って自己採点した結果、みごとに630点ほどしかなく僕は精神的に「ちゅどーーん」ってな感じになっていました。今でも自己採点の途中で赤ペンが震えたのを覚えているくらいです。
正直、涙もでなかったのです。勉強をしすぎたとすら思っていたため、その結果を突き付けられて放心して( ゚ ▽ ゚ ;)しまったのです。
その日は学校を午前で終え、僕は放心して家に帰ってきました。母親に「終わった」とだけ言って部屋にこもってその日は何もしませんでした。
次の日、学校から帰ってくると、机の周りが様変わりしています。机前方の壁にはモネの有名な「スイレン」の絵のレプリカ。机の上の本棚は撤去され、他にも何かと植物が置いてあったり黄色い馬の置物があったりします。
「?」僕が怪訝そうにしていると、母親が「これでばっちりやで」といいました。風水グッズで机を完全武装したというのです。その瞬間、僕はたまりにたまっていた感情がはち切れてしまいました。
「ナメトンのかあぁっ!! 何が風水じゃぁ! そんなもんで受かったら苦労せんわぁっ!」
今考えるとバカバカしい話ですが、当時は真剣にぶち切れていました。必死で努力した結果がそんなものでくつがえるわけがない、と思っていたからです。もう僕は第1志望をあきらめようとしていましたし、でもそれを認めるのが嫌で揺れ動いていました。
母親は涙目になってどっかへ行ってしまいました。ひとり部屋に残された僕は自問自答しました。「このままでいいのだろうか?」当然、答はNOです。
「まだ私立があるじゃないか」そう誰かが僕に言った気がしました。そうだ、学費の関係上、私立はきついけど、バイトでもなんでもして、行かせて貰おう。
浪人になったら僕はベースギター片手に神戸の街へ消えてしまおうと思ってましたから(笑)それよりはマシかな、と。
母親に「ワセダでええ?」と聞きに行きました。「ええよ」といったかどうかは覚えていません。
そう決まったが最後、僕は再び目の色を変えてその風水パワーのみなぎる(笑)机に座っていました。また1日12,3時間の勉強を2月までやり続けたのです。思えばそれが勝利を呼び込みました。センター試験など、全体の試験からすればほんの一部だったのです。僕は私立どころか、そのまま第1志望も受かってしまいました。
同じようにセンター試験を失敗し、2次試験に落ちたさそり座の友人は「お前はあそこで攻めに転じた」といって僕を褒めてくれました。彼に関しては壮絶なエピソードがあるのですがそれはまたおいおい……。
なぜか、今日はそんな話を思い出しました。うちの母親もきっと我が子に何もしてあげられないことを歯がゆく思っていてくれたのでしょう。それに気付いたのは申し訳ないですが、20代も後半にさしかかってからでした。
あ、でも、ここにくるお母様方のお子さんたちは皆さんかしこそうなのできっともっと早く気づくことでしょう(笑)
さて、今年はどんなドラマがまっているでしょうか。温かい目で見守ってまいりましょう。
あ、今日の話は、風水が効果ある、といってるわけではないですよ(笑)
僕のうまれやなんかから最も適した風水グッズを探し、奔走した母親の愛情が僕を合格に導いたのです。想いは届く……ということにしておきましょう