蓬餅 | 副住職&若坊守の奮闘日記【第二章】〜住職&坊守編〜

副住職&若坊守の奮闘日記【第二章】〜住職&坊守編〜

浄土真宗本願寺派のお寺の副住職&若坊守がお寺の日常をつづって参りましたが、一昨年より急遽、住職&坊守の立場となりました。
より奮闘する日々を、気ままにつづって参ります。

先日、お参りから帰る道中のこと。

浄福寺近所の門徒さん宅の畑に、見慣れない格好をした怪しい人を発見。

そばに、けいこのおばちゃんこと門徒さんがおられたため、お友達が来てはるんやなぁと、車の窓を開けて一応挨拶。


「こんにちはー!!」



けいこのおばちゃん、なぜか笑ってる…





横にいる怪しい人が



「おかえりぃー!」



馴れ馴れしく、



喋ったあせるあせるあせるあせる




私「んっ?」




どう聞いても、


住職の声(苦笑)


半信半疑で車を降りて近くまで。




よく見たら、


やっぱり、





住職(笑)



思わず、

私「怪しい格好して何してんの???」


住職「蓬(よもぎ)を採っとる」


私「何でまた???」


住職「“孫”に蓬餅を食べさせちゃろうと思うてな」

蓬(よもぎ)



後日、孫のもとに、


じいじ&ばあば特製
孫への想いのこもった “蓬餅” が届きました。



コロナ禍がなかったら、

きっと住職ことじいじに、

こんなのんびりした時間は訪れなかったと思います。

良いも悪いも若い時から常に、あちらこちらの最前線で奮闘してきた住職。

70歳を目前にしても変わらず突っ走っております。

たぶん、70歳過ぎても、当面はそのままでしょう。


息子こと私、
正直そろそろ落ち着いてもらいたいし、元気過ぎて面倒くさいことも多いですが、歳を重ねてもあちらこちらで奮闘する父親の姿が、嫌いではありません。


そんな父に訪れた、コロナ禍。

過去無かったであろう、のんびりとした時間。

まさか人の家の畑で、蓬を摘む姿が見られるとは。

ほっこり。

不覚にも、少し熱いものが込み上げてきました。


コロナ禍も、悪いことばかりではないなぁ。


とても素敵な光景でした。






なんまんだぶつ、、、    (副住職)