トルコのスイーツ、アシュレ作り | スパイシーdays

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昨日、9月20日はトルコでは「アシュレの日Aşure Günü」でした。

 

 

 

アシュレの日については何度かブログに書いているけど、イスラム暦の1月10日にあたるこの日は、イスラームにおいて歴史上の大事な出来事がいくも起こった特別な日なんです。

 

ノアの方舟がアララト山に到着したのも、ソロモンが王位に就いたのも、モーゼが出エジプトを果したのも、第四カリフのフセインが殺されたのも、イエス・キリストが誕生したのも、太陰暦のイスラーム暦ではぜーんもこの日に当たります。

 

アシュレとはアラビア語で「10」という意味。

アラビア語ではァシャラだけど、ペルシャ語ではアーシュラー、トルコ語ではアシュレと鈍ります。

 

シーア派のイランでは、第4カリフのフセインが殺されたことを偲んで、彼の痛みを追体験したり、悲劇の物語を聞いて泣いたり…する日ですが、

 

 

 

トルコでは、ノアの方舟がアララト山に到着した際、方舟の中に残っていた豆やドライフルーツを煮てスープを作ったという伝説に従い、アシュレというスイーツを作って近所に配る日です。のん気〜ニヤリ

 

 

そんな訳で、私も毎年恒例、作りますよー。

 

 

 

アシュレは、できるだけいろんな種類の穀類と豆類、ドライフルーツを煮て作ります。

日本だとナッツとかドライフルーツとか高いので、けっこう贅沢なスイーツ汗

 

レシピはクックパッドに載せています↓

Cpicon アシュレ、ノアの箱舟プディング(トルコ) by 女郎蜘蛛

 

 

まぁ、基本はヒヨコマメ、白インゲン豆、米、麦を柔らかく煮て、そこにヘーゼルナッツ、胡桃、松の実、アーモンドなどのナッツと、レーズン、乾燥アプリコット、乾燥イチジクなんかを加えて、砂糖で甘くしたお粥って感じです。

お皿に盛ったあとは、ザクロの粒やシナモンパウダーで飾ります。

 

あとは個人の好みでちょっとずつ変わりますが、私の好みは米より麦を多めにする、ドライアプリコット多めでフルーティーにして、オレンジピールをおろして味を〆る、です。

 

 

 

トッピングですが、本当はザクロの赤い色が欲しいんだけどまだ時期じゃなくて売ってなくて…。

 

そういう時は私はアプリコットでお花にするのが好きなんですが、

 

 

 

 

今回は材料の買い出しをオットに頼んだら、漂白されてない黒ずんだドライアプリコット買って来ちゃって。こっちの方が自然でいいけど、トッピングの飾りには全然使えない。。。刻むと見た目まるで奈良漬ゲッソリ

 

 

クランベリーとか、緑色のレーズンとか乗せたらどうだろー?と思ったけど買いに行く間もなく、地味〜なやる気のな〜いトッピングになってしまいました。

 

 

 

イチジクでお花にしたこともあったけど、こちらも地味。

 

 

 

トルクメニスタンで作った時は、ザクロが豊富に手に入ったので、シンプルにザクロで飾り付け。

 

 

 

今回も大量にできたので、小分けして祖母のコーラスグループにおすそ分けしました。

アシュレって材料の種類が多いのでチマチマ作るわけにいかず、大量にできてしまうんですよね。食べきらないから、人々に配るっていう習慣は合理的なんだろうな。

 

 

 

上で「アシュレを作って近所に配る習慣」と書いたけど、私がトルコの高校に留学していた20年ほど前には、そんな習慣はイスタンブルではほとんど無くなってました。アシュレを作る人すらあまりいなかったような。

 

ところが、トルコ経済が急激に伸びて来たここ数年、伝統復古の動きや、イスラム的なイベントを積極的に行う動きもあって、アシュレを作って配ることがまた盛んになって来てるんですよね。

寄付を集めて大鍋でアシュレを作り、船着き場とか人の集まるところで、ラマダン時期のイフタールよろしくアシュレを配る場所まで現れたりして。

 

トルコとの付き合いも長くなってくると、アシュレ一つとっても移り変わりがあります。

 

 

ちなみにこの記事の1番上の写真は、トルコでアシュレを食べるなら1番好きなSarayのものラブここのは別格!