2nd.ウズベキスタン旅行⑭〜サマルカンド・シャーヒズィンダ〜 | スパイシーdays

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次に向かったのは、レギスタンに勝るとも劣らない見所のシャーヒズィンダ廟郡。 

私は「鼻血の小径」と呼んでる。 
んもう、壮麗すぎるタイルと透かし彫りがテンコ盛りで、以前来た時にウズベキスタンで一番感動・・・というか「あひぃ~」「はうぅぅ~」「ひゃあぁ~」と萌まくった場所だったから。 



入り口の階段。 


この階段の段数を数えて、行きと帰りが同じ数だったら天国に行けるとか行けないとか。 
数、合ってたんですけど、55段くらいだったかな?こんな簡単に天国に行けたら楽なんですけどね…。 


来た~! 



ここシャーヒズィンダは、ティムール一族の廟と、預言者ムハムマド(saw)の御使いで中央アジアにイスラームを伝えた、預言者(saw)の従兄の廟がある。 


いわば墓地なのだけど、その廟の一つ一つの美しさと言ったら! 
すべての廟がどれも緻密な透かし彫りやモザイク・タイルで飾り立てられていて、まさにウズベキスタンのイスラム美術の粋を極めた見本市、まさにエッセンス、集大成という感じ。 


アーチの向こう、タイルの海~! 




もうこのタイルの大海で溺れたい~! 


それぞれ自分の世界に入って激写しまくっていたのだけど、ふとハナコさんに近づき 
「どう?鼻血、出てる?」 
って聞いたら 
「・・・もうブッシャーブッシャーとね・・・」 
というお答えが。・・・だよねw 


 



ここで頭に浮かんでくるのはハーフィズの詩の一篇。 

「かのシーラーズの女がわが心を受けるなら 
その黒き黒子に代えて私は授ける サマルカンドもブラーハーも 
酌人よ 残りの酒を酌め、天国にても求めえぬのは 
ルクナバードの流れの岸とムッサラーの花園」 


サマルカンドやブハラの美しさを堪能した後には、ホクロひとつでさえがそれに値するというこの表現の途方の無さ、込められた想いの深さ、逆にサマルカンドやブハラがそれほどまでに究極の美を表す存在であったことなどが実感でき、改めて詩の持つ圧倒的なインパクト感じることができた。 


さて、中央アジアのイスラム美術の粋を極めた見本市みたいな廟を通り過ぎると、ここの名称「シャーヒ・ズィンダشاه زنده(生ける王)」と呼ばれている、預言者の使者で中央アジアにイスラームを伝えたクサム・イブン・アッバースの廟と併設のモスクの入り口が現れます。 


入り口には「クサム・イブン・アッバースは他の誰よりも性格も外見も私(=預言者)に似ていた」というハディースが書かれている。 



豪華なタイルに覆われた廟の内側。 

この廟に3回詣でるとメッカに巡礼したのと同じことになるとこちらでは信じられているとか。。。 

私は2回目なので、あと1回来なくちゃなりませんねぇ。 


廟のそばでクルアーンを詠んだり、ドゥアーを捧げたり、静かに熱心にイバーダをする人が次々と訪れます。 




併設のモスクでのワンシーン。今回の旅行中に撮れた写真の中で1番好きかも。
 


すっかり堪能して出口へ。 

道の向こうには、さっき歩いてきたレギスタン広場が見える。 

シャーヒズィンダの周りはずら~っと一般人の墓地が広がってます。 
預言者の御使いとティムール一族の傍にいたい、という思いなんでしょうねぇ。 

* * * 

この日の夕食は、ウルグベク天文台近くの「ユルドゥズ」に来てみた。 

まずは前菜。 
トルコのメゼのように、はたまたティーサロンのケーキのように、全種類を持ってきてくれた。 


サラダの中になぜか液体がある。聞くと、トマトピクルスの汁だと。あ!トルコでもピクルスの液体飲むけど、大好き。もらおうっと。 
他にはロシアン・サラダなど取る。 

料理として頼んだのはラグマン。 

こってり目の味付け。 


ジズビズというお料理 


一見、ポテトとラムチョップでブハラでも食べたカザン・ケバブのように見えるけど。 
ジズ=ポテト、ビズ=肉のことだそうです。(何語?)  

しょっちゅう停電して、ローソクを灯し図らずもロマンチックな雰囲気になったりしたレストランだったけど、サマルカンド最後の食事を楽しみました~!