カアバの周りをぐるぐる【メッカ巡礼に行きました10】 | 女郎蜘蛛のトルコ生活@イスタンブル
さっそく、「ムスリムの巡礼といえば」な、カアバ🕋の周りを反時計回りに7周回るうずまき「タワーフ」という儀礼を行います。

 

 

 

カアバでは、5回の礼拝時間🕌以外の24時間 365日、常にこんな感じでタワーフうずまきを行う人たちが絶えません。※誇張なしです

 

 

 

男性はタワーフを行なうにあたり、巡礼衣イフラームの右肩を開けた状態にしますよ。

 

 

 

ぐるぐるうずまきのスタート地点は、

 

カアバ🕋の一角の、ハジャル アル=アスワド الحجر الأسود(黒石)と呼ばれる石🪨が嵌め込まれたところ。

 

 

 

この石はアダム(a.s.)と一緒に天から堕ちてきた👼とも、アブラハム(a.s.)に礼拝所を建てる場所を示した🪧とも言われていて、

 

預言者ムハムマドにならって、これに触れたり🤚、できれば口づけ😚することが望ましいのですが

 

 

 

混雑のせいで近づけない場合は、この石の延長線上の地点にきた時に、両手の平を向けて✋🤚

「ビスミッラーヒ アッラーフアクバル」と言ってから、右手の平にキスして😚挨拶に代えます。

 

この挨拶の回数で、自分が7周のうちの何周目にいるかも確認できます。

 


それ以外の場所では、祈祷の言葉を唱えながら、反時計回りうずまきに回っていきます。

 

かなり揉みくちゃ状態です

 

 

回っている間に出くわすものとして、マカーム・イブラヒーム مقام إبراهيم (アブラハムのお立ち場所) があります。

 

 

 

イブラーヒーム(a.s.)(✝️✡️ではアブラハム)と息子イスマーイール(a.s.)(✝️✡️ではイシュマエル)が、ここに礼拝所を造ったとき立った場所で、イブラーヒーム(a.s.)​​​​​​​の足跡が残っています。

 

今ではクリスタルの箱に納めた上、金色の籠に入ってますが、なんとか見ることができました✌️

 

押すな押すなの大混雑なので、写真は自前で撮れませんでした

 

 

カアバは立方体に見えますが、ヒジュル・イスマーイールحجر إسماعيل (イスマーイールの囲み処)という、U字形の部分があって、

 

 

 

イスマーイール(a.s.)​​​とその母ハージャル(✝️✡️ハガル)の墓所とも言われていますが、

 

このU字部分は、かつては礼拝所の内部だったこともあり、中に入れたらカアバの中に入ったも同然とみなされています。

 

写真は男性の番ですが、女性が入れる回も交代で有ります

 

 

U字の囲み処の外側を通るので、巡礼者は実はこんな形に回っているわけです。

 

 

 

囲い処の上には、カアバの屋上の雨水を排すためのミーザーブ アッ=ラフマ ميزاب الرحمة (慈悲の雨樋)、と呼ばれる、金の樋がついていますが

 

神の恵みである雨☔️が降り注ぐこの下で、受け入れられない祈りはないと言われています。

 

 

 

 

さて、こんな風にぐるぐる回る意味は何なのか?ってことですが……

 

巡礼に出る前、24時間カアバの様子をライヴで流し続けるチャンネル🖥を見ていたら、めちゃくちゃハッとした⚡️のです。

 

マッカの様子が、24時間ライヴで見られるチャンネルです

 

 

カアバの周りをタワーフする人々の姿が、まるで渦巻銀河に見えたから。

 

このブログ記事冒頭の写真を見ていただくと、イメージが分かるかと

 

 

これはアッラーの創造物である、宇宙を表しているのかな?びっくり

 

いや、ちょっと待って。

 

この世界では惑星からはじまって、それに乗っている私たちを含め、ありとあらゆるものが回ってる。

 

すべての物質を構成している原子だって、電子が周りを回っているんではなかったか❗️

 

 

 

タワーフはもしかしたら、無限の宇宙🌌から最も小さい原子💫までの、すべてのアッラーの創造物の動きをみずから体現することで、

 

その軸にあるのが創造主アッラーであることを体感するためものなのかも……?びっくり

 

……と、なんの知識もなく、勝手に考えたのですが、

 

後で調べたらこの説はわりと一般的なようで、多くの人がこれに宇宙🪐や原子💫の動きを感じるらしいです。

 

まさに私のイメージに合致!な作品を描く人も……大ファンな細密画家Merve Karlıさんより

 

 

実際にその場で回っているうずまきと、また違った世界も見えてきました。

 

みんな同じ巡礼衣を身につけ、満員電車のように混み合ったなか、同じ方向へ進んでいく。

 

規律があるようで、カオス。仲間である一方で、みんな他人。

 

 

 

それが、イスラームで説かれる死後の世界を思わせてなりませんでした。

 

最後の審判の日に、墓から呼び起こされて一堂に集められる、すべての人々。

 

自分がもう半分くらいこの世から出て、死後の世界を目撃しまったような気がして、眩暈がします。

 

あとで聞いたら、オットも審判の日はこんな感じなのかな、と思っていたらしい。

 

 

 

一方で、ものすごい幸福感もあるんです。

 

人々のまっすぐな信仰心と祈りに満たされた、地上でもっとも清らかで平安な場所で、ひたすら神の赦しだけを乞いに集まった善男善女の中にいられることに。

 

きっと天国ふんわりウイング(ってまた死後の話になっちゃうけど)、この穢れのなさ・平安さが何百倍にもなった感じなのかな、と思ったりして。

 

 

 

 

7周を回り終えたら、2ラカートの礼拝をして、タワーフを終えます。

 

でもウムラ巡礼の儀礼はこれで終わりません。続きます❗️