日本英語教育史学会 第294回研究例会(再掲) | 田邉祐司 ブログ 常時英心 言葉の森から: 2.0

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たなべゼミ生による英語表現の落穂拾い 2.0
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ご案内です. どうぞ奮ってご参加ください.(UG)

 

日 時: 2023年9月16日(土)14:00~17:00 オンライン開催 

 

研究発表 

明治期英語教科書独習書の文法と訳読法: 林十次郎の独案内と直訳を例に 

馬本 勉 氏(県立広島大学) 

 

【発表者から】 

明治期の舶来英語教科書に対し,学習者向け独習書が多数出版されたことが知られている。それらは英語原文の有無によって独案内と直訳とに大別され,音読と訳読を手引きする記号には著者(訳者)毎の工夫も見て取れる。今回は,ニューナショナル,ロングマン,ローヤル読本の独習書を手掛けた林十次郎(広島県士族)に注目する。他の著者との比較により,林によって施された文法・訳読に関する手引きの特徴に迫りたい。 

 

研究発表 

高校入試英語スピーキングテスト導入をめぐる教育制度・行政上の諸問題 

久保野 雅史 氏(神奈川大学) 

広川 由子 氏(千葉県立保健医療大学) 

 

【発表者から】 

ESAT-Jについて,全国大会(2023年5月)では①導入の経緯,②実施体制の脆弱性,③テストとしての質について指摘した。9月の研究例会では,④IRTを使用する目的,⑤本試験と追試験の等化方法,⑥受験者へのフィードバック情報の内容,⑦志望校選択への影響,⑧不受験者の扱いなど,制度的な破綻について明らかにしていきたい。(久保野) 

 

【発表者から】 

報告者はESAT-Jを法的な見地から問題にする。東京都教育委員会(都教委)は瑕疵のあるESAT-Jを2023年度も実施し,各中学校に出願の際にESAT-Jの結果を都立高等学校へ提出させる計画である。しかしそもそも都教委にこのような権限はあるのだろうか。結論として現代教育法制に照らし都教委がこうした権限を有していないことを指摘するとともに,2023年度までESAT-Jを運営するベネッセコーポレーションが次期事業に応募せず,次期事業者として英国のブリティッシュ・カウンシルが選定されたことを踏まえ,ESAT-Jの将来像に言及する。(広川) 

 

参 加 費: 無料 

問 合 せ: 日本英語教育史学会例会担当(reikai@hiset.jp)