一年以上、更新を滞っていました。
アデルは15才。
ますますお婆ちゃんになり、病院に行く回数も増えましたが、それなりですが散歩もこなしている。
歩く時間は同じでも、距離は半分くらいかな。
写真みたいに、途中でゴロゴロ一休みするのが散歩の日課になりました。
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なぜ、急に更新を思い立ったのかと言いますと、書くことで自分の気持ちを整理したいからです。
現実にあった事実とそれに関わった人たちをがいて、それを訳があって取りつくろうようになかった事には出来ない。
以下には、気分を害される表現・写真がありますのでご注意ください。
また、個人・団体・地域は特定されないように配慮いたしますが、何かお気付きの点などありましたらご連絡ください。内容によっては修正します。
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有給を取り、SNSで募集していたボランティア活動に参加してきました。
あるご家庭で犬の飼育放棄が発生し、数十頭の犬のレスキューと避妊手術、そして飼育場所の清掃が急務とのこと。
数日前からネットに情報が上がっていて、その頭数の多さに驚愕しました。
多頭飼育崩壊の処理に何度か参加したことがありますが、一般家庭1軒でこんな頭数は聞いたことがありません。
掃除ボランティア参加の連絡とすると、直ぐに返事が来た。
「うんちの山は湿り毛が絡み分厚いじゅうたんです。 今までの中で一番ひどい。」
その内容を頭に入れて、身支度を整えました。
長靴 手袋 マスク 合羽・防護服 帽子 スコップ*2本 タオル 着替え ・・・
天気予報は雨のち曇り。 気温27度 ←とにかく晴れでなくて良かった。
当日、待ち合わせ場所に行くとボランティアの数団体がすでに集合していた。
今日一日、作業を共にする有志の人たち。避妊部隊と、ボクら掃除部隊に区の職員含めるとかなりの人数。
現場到着。
袋小路のどん着きの、またその奥の二階建て木造の一軒家。完全防備でスコップを持って入っていきました。掃除隊リーダーに内部を案内してもらいながら、作業の手順と注意点の説明があった。
「想像していたより、ひどいな!」
というのがボクの最初の印象でしたが、それは作業を始めるとすぐに変わった。もちろん、悪い方に。
当日の朝、犬たちは1頭残らず家から搬出されていたので、一見廃屋の様子。
ただ廃屋と違っていたのは、床を覆うウンチの積層である。
淀んだ空気と蜘蛛の巣の天井、穴だらけの壁、多様な虫・ゴキブリが這い回り、湿気と熱気ともの酷い悪臭。でも、誰として驚きの声を上げる人は一人もいません。
10年近くここで生まれ、毎日を飼い主とイヌ達がここで暮らしている思えば、一種の不憫さみたいなものを感じることはあっても、それ以外の感情は湧いてこない。
ボランティアを通じて学んだ事は、困難な現場を粘り強く決して諦めず、改善するために立ち向かって行く事が大切だということ。
飼い主やその家族、ご近所や行政と話を付けるのは、ボラ代表者であってボクら個人のする事ではない。誰かを非難する事もなくボクらは、ただ困難なウンチの積層を崩して袋詰めして運び出した。
浅い所で15㎝。厚い所で40㎝のウンチ積層はウンチと抜けた毛が絡み、犬達が踏み固める事でフェルト状になり、乾燥で硬化したものである。スコップでは歯が立たずクワを使った。
力いっぱいクワを振り降ろしても、先が5cmも入らない。あまり深く掘ると今度はクワが抜けず、それに体力が削られる。手加減すると作業は進まない。
誰かが、家の中に畑があるって言ってたけど、まさに荒れ果てたそれ!
また、生活ゴミがウンチ積層に混ざっていた。
ペットボトルや空き缶、鍋・皿、炊飯器、パイプ椅子やトイレの便座、雑誌・・・
ドッグフードの袋が最悪で、この部分のウンチ積層は乾燥が不十分で引き出す時にヌルヌルとした感触と共に、ものすごい悪臭が噴出する。何人かはこれで嘔吐してしまった。
合羽を着ての作業は衣服に熱や湿気がこもってしまい熱中症にかかりやすい。他の参加者の顔や作業の様子を見て休憩や水分補給を促したりしていると、お互いにみんなで声を掛け合うように自然となって、連帯感が出てきたように感じた。
上った息を整えていると、「交代します!」と女の子が持っていたクワを手に取り、ボクに休憩を勧める。
終わらないかも知れないという焦りがありましたが、効率よく動けるようになって、午後はかなり良いペースで捗りました。
みんなヘトヘトです。顔も真っ赤で汗だく。体はウンチまみれ。熱中症一歩手前の状態。
ボクが外に出ると、ご近所の方からちょっと作業内容やその仕方について要望?苦情?があった。
飼い主、家族、ご近所のみなさん、行政。
それぞれ、言い分や権利・主張があるのは、ボクの年であれば理解できます。
ただ、イヌの事を思って何も言わず掃除を続けていた若い女の子には、自分たちの事を理解してくれていないと感じたのでしょうか、聞きがたいことだったように思います。
その彼女は手袋をし、マスクをすると何も言わずスコップを持って現場に戻っていくのを見ました。目に涙がいっぱい溜まっていましたが、とても力強い姿でした。
意見を述べるのは大事ですが、その言葉が届く周りを見る事も大事だと思います。
数十頭のうち、十数頭は飼い主が手放すことを拒否していて、避妊手術が終わり次第戻されます。
掃除はしたものの決して清潔ではない環境に、またイヌが戻る事に言葉にしえない無力感と衰えた体力の低下を感じる一日でした。
この多頭飼い崩壊は行政・ボラ団体でフォローし、飼育環境の改善と維持をしつつ、一頭一頭と数年かけて引き出して、頭数を管理してく事になると思われます。
貴重な経験が出来たと思っています。
参加された皆さまと、ご支援して頂いている皆さまにただただ感謝です。
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今日の朝散歩。 雨でもこの後はやっぱり、ゴロゴロしてました。