本当に神の保護や導きがあったのでしょうか?
2015年ネパール震災
ネパールを襲った大地震(JW.org)によると2015年4月28日の時点で「現時点でエホバの証人の女性1人とその子ども2人の死亡が確認されました。」となっています。
これを一般の人口比で比較しました。
ネパール人口 27,153,225人
死者数 8,460人
ネパールではエホバの証人の人口比は 12,838人に 1人ですから、本来であれば今回はエホバの証人の死者数は約 0.65人 という予想値になります。
しかし、上記の報告によると少なくとも1人(および子供 2人)が亡くなっていますので、現時点で1.5倍の死亡率になります。
フィリピンの台風ハイエンの被害
スーパー台風ハイエンがフィリピン中部を直撃(JW.org) では次のように述べられています。
「2013年11月13日の時点で,フィリピンにあるエホバの証人の支部事務所からの報告によると,これまでに27人のエホバの証人の死亡が確認されました。優に100軒を上回る証人たちの家と,5つの崇拝の場所が全壊しました。」
その後のビデオクリップではエホバの証人の死者行方不明者は43人にのぼると述べられています。
ではこれを一般の被災者の割合と比較してみましょう。
台風ハイエンによる死者数は6200人以上になりました。このうちエホバの証人が43人だとすると、比率では 144人に1人の割合で死亡者がエホバの証人であったことになります。フィリピンのエホバの証人の人口比は 504人に1人ですから、実に一般より 3倍以上の割合で信者が死亡したことになります。
同年の地震災害についてはどうか?
さらに同じページの中には同年に起きた地震災害についても次のように述べられています。
「被災した地域は,2013年10月15日に起きたマグニチュード7.2の地震の被害を受けたばかりでした。この大地震による死者は218人に上りました。エホバの証人の犠牲者は3人で,地滑りで1人,倒壊した自宅の下敷きになって2人が死亡しました。また,その直前の10月12日には台風ナリがフィリピンに上陸し,少なくとも13人の命が奪われました。」
スーパー台風ハイエンがフィリピン中部を直撃(JW.org)
上記を同じように人口比で考えると何がわかるでしょうか?
地震による死者は合計で218人でしたから、これをフィリピンのエホバの証人の比率である 504人あたり 1人で計算すると、0.43 人になります。これを実際の信者の犠牲者 3人と比較すると実に 6.93倍となり、やはりエホバの証人の信者は一般のフィリピン人より多く犠牲になっているということになります。
「エホバのみ手が働いている」という話はどうなのか
2013年の年鑑 30ページには「過ぐる1年の際立った事柄」という主題のもとにナイジェリアのラゴスで起きた飛行機墜落事故のことがあげられていました。墜落時に巻き込まれた建物の一つに住んでいたエホバの証人の家族は「王国会館で会衆の集会に出席」していたので命を失わずに済み、それがエホバによる導きであるかのように述べました。そして年鑑は「今回の件で,エホバのみ手が働いているのがよく分かりました」という信者の言葉を掲載しています。
年鑑ではナイジェリアのこの出来事を「過ぐる1年の際立った事柄」のトップに掲載しています。
しかし協会は同じナイジェリアで起きた次の出来事については記載することはありません。
「家族全員と20人の死者を出した致命的な事故」
2012年11月4日 - THIS DAY LIVE ナイジェリア
この週末、アクワイボン州で悲惨な事故が発生した。
男性と妻、そして彼らの子供たちすべて、そして他にも20人以上が巻き込まれ死亡した。彼らはすべてエホバの証人の成員である。
この致命的な交通事故はウツエティムエクポ街道沿いで金曜日に発生した。他の40人は生き残ったが大小様々な怪我を負った。彼らは年に一度のエホバの証人の大会に行く途中であった。
この日は70人以上のエホバの教会員が一緒になって大型トラックと運転手を雇い、金曜日から始まるイコエクペネの地域大会に向かった。しかしこの旅行は片道で終わることになった。そして多くの成員を道の途中で失うことになった。
http://www.thisdaylive.com/articles/entire-family-20-others-die-in-fatal-accident/129605/
ナイジェリアのラゴスでは集会に出席していたために1家族が助かり、他の場所では1家族全員に加えて20名の会衆の仲間が「地域大会に向かっていた」ために命を落としました。ナイジェリアのエホバの証人にとってはどちらの出来事のほうが「際立った」出来事だったのでしょうか?
記事の終わり