上を向いて歩こう神権組織 | エホバの証人研究(ブログ)

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ものみの塔 (jw.org) に関わるすべての人に向けてひたすら情報を提供します。


支部組織マニュアルを読んでいると,この組織は隅々までよく管理(皮肉)されていると感じます。さすがに100年の歴史の中で立派なヒエラルキー が作り上げられ,カトリック教会にかなり近づいていると思います。

JWの世界の問題は「神権」というラベルがついていれば,それが民主的なものよりも質の良いものだと安易に考えてしまう点です。

ピラミッド型組織は管理しやすいという利点がありますが,それに伴う弊害もあります。

例えば階層構造の組織の中では役職を持つひとが第一に気にかけるのは上司の目です。JWの組織で言うならば長老たちは巡回監督の評価,巡回監督は地域監督の評価を気に留めるようになるはずです。それぞれの役職が持つ報告制度がその点で一役買います。

巡回監督と地域監督

支部組織 第4章 93
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93.巡回大会のたびに作成される地域監督による週ごとの報告(S-313)に加えて,地域監督は巡回監督とその妻に関して個人の資格についての報告(S-326)を作成します。地域監督は巡回監督の勤勉さや熱意,そしてそれぞれの効果性について観察します。地域監督は巡回監督がもつ兄弟たちとの関係,野外での活動,話す能力,そして良い教え手であるかどうかに注目します。


地域監督は巡回監督とその妻に関して報告を支部に送ることになっていますが,年に2週間しか活動を共にしない状況でどこまで把握できるのかは不明です。まして「巡回監督がもつ兄弟たちとの関係」など真の姿を把握できるはずはありません。せいぜい正確にわかるのは「話す能力」くらいでしょう。

巡回監督は開拓者のような奉仕時間要求というものがありません。(特別開拓者であれば要求時間を満たせないと「払戻金」の支給を得られない場合があります)

微妙なのが巡回監督の妻という立場で,妻は開拓者であることが求められているわけではなく時間の要求もあるわけではないので働き方には個人差が出ると思います。

以下の部分では「巡回監督の妻が野外の活動の時間が低い状態が続く場合は,彼女は会衆の伝道者とみなす必要があるでしょう」と書かれています。文面からは巡回妻に対して無理な要求はしないようにしている協会の配慮が見られます。
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今回とりあげたのは階層組織の仕組みの一部分ですが,ここで取り上げた「報告」制度は各階層の中に存在しています。

次は,多くの人に一番関係が深い「巡回監督による会衆の報告」制度について書きたいと思います。